デスクワークで辛い右首のコリ! 船橋市印西在住20代男性Tさんの隠れた原因と改善の道のり
始めに
こんにちは!整体院ゆいまーるです。
「毎日パソコンとにらめっこで右首がガチガチ…」「上を向くと首の奥が痛い…」「どこに行っても良くならない頑固な首のコリに悩んでいる…」
もしあなたがそんな辛い首のコリに悩んでいるなら、今回の記事はきっと参考になるはずです。特に、デスクワークで長時間座っていることが多い船橋市印西にお住まいのあなたにとって、共感できる内容かもしれません。
2024年8月31日、右首のコリでお悩みの20代男性、Tさんが当院にご来店されました。ご来店の経緯は、当院が船橋市西船にあるため、Tさんが毎日の通勤で当院の前を通っており、ずっと「どんなお店なのかな?」と気になっていたそうです。Tさん自身、痛みなどはあまりないものの、右首のコリが辛く、日常生活を送るのがしんどくなってきたため、何とかしたいと思い、今回ご来店を決意されたとのことでした。
今回は、Tさんの右首のコリがどのように改善へと向かったのかを、以下の流れで詳しくご紹介します。
- Tさんの状態と主な症状
- 身体の検査と症状の背景
- 問診・検査からの推測と施術方針
- 実際の施術と改善への一歩
- 今回のまとめ
もし同じような症状でお困りの方の参考になれば幸いです。
デスクワークとストレスが招いた右首のコリ:Tさんの状態と主な症状
それでは、右首のコリでお悩みのTさんについて詳しく見ていきましょう。
- 性別・年齢: 20代男性
- 職業: 事務職(主にパソコンを使ったデスクワーク、1日7時間程度は座ってパソコンを見ている)
今回の主な症状は右首のコリでした。普段から常に気になるそうで、特に仕事中や仕事が終わった後に右首のコリを強く感じ、ひどい時には凝りすぎて「痛い」という感覚になるとのことでした。
特に気になり始めたのは約半年前で、思い当たることとしてはストレスと眼精疲労ぐらいとのことでした。コリが気になる場所は首の右側の頸椎(けいつい)4番目あたりだそうです。
コリを強く感じる動作は、座った状態で上を向いた際に、右首の後頭部あたりと右肩の盛り上がっている部分に違和感を感じるとのこと。
他にも気になる症状として、たまに右腰の痛み、眼精疲労、全身の疲れ、そして若干の不眠があるそうです。
- ストレス: 5段階中3(それなりにあるとのこと)。
- 運動習慣: なし。
- アルコール: 週に1回程度、職場の同僚に誘われたら飲みに行く程度。
- 既往歴: 今まで大きな病気などはないが、コロナに2回感染している。
次に、これらの情報からどのような検査が必要なのかを推測し、実際の検査へと進んでいきます。
首の動きと全身のバランス:身体の検査編
検査について詳しく見ていきます。
1. 首の自動運動(Tさん自身で動かす)
まずは、Tさんご自身で首を動かしてもらい、その動きや痛み、違和感を確認します。
- 上を向く: 右の後頭部と肩に痛みのような詰まり感がある。
- 右を向く: 右肩に違和感がある。
- 左を向く: 何もない。
- 下を向く: 首と肩の後ろに引っ張られる感じがある。
2. 頸椎の他動運動(施術者が動かす)
次に、施術者(私)が頸椎(首の骨)の一つ一つの動きを確認していきます。全て座った状態で行います。
- 頸椎1番: 右側の動きが悪い。
- 頸椎2番: 問題なし。
- 頸椎3番: 問題なし。
- 頸椎4番: 動きすぎている感じがする。
- 頸椎5番: 問題なし。
- 頸椎6番: 左右両方とも動きが渋い感じがする。
- 頸椎7番: 左右両方とも動きが悪い感じがする。
3. 首・肩周りの筋肉の触診
上記の検査は座った状態で確認したので、そのまま座った状態で、主な症状である首のコリに関係しそうな筋肉の硬さを触診(触って確認)します。
- 頸板状筋(けいばんじょうきん): 問題なし。
- 胸鎖乳突筋(きょうさにゅうとつきん): 左右共に硬い。
- 僧帽筋上部(そうぼうきんじょうぶ): 硬い感じが強く、**硬結(こうけつ:しこり)**がある。
- 肩甲骨内側縁あたり(菱形筋、僧帽筋): 硬結がある。
4. 胸郭と腹部の硬さ・圧痛(腹診)
では次に、胸郭の硬さや腹圧を見るために、Tさんにベッドに仰向けになっていただきます。
やり方は、仰向けになったTさんの胸骨(胸の前の骨)あたりと腹部を押していくという単純な検査ですが、目的として大まかな組織の弾力性を見て、その組織が正常に動いていそうかを見ていくというものです。
簡単に書くと、以下の可能性が考えられます。
- 胸郭が硬い: 肺や気管支、心臓、胃、肝臓あたりに問題がある可能性。
- みぞおちが硬い: 胃、肝臓、太陽神経叢や自律神経に問題がある可能性。
- おへそ周りが硬い: 腸に問題がある可能性。
- 下腹部が硬い: 膀胱、大腸に問題がある可能性。
ではTさんはどうだったでしょうか。結果を記載します。
- 胸郭: 硬く、押すと苦しいような痛みがある。
- みぞおち: 硬く、圧痛がある。
- おへそ周り: 硬い。
- 下腹部: 他の所よりは柔らかいが、圧痛がある。
これで検査は終了です。次に、これらの情報をもとに、Tさんの右首のコリの原因を推測し、どのような施術が最適なのかを考えていきます。
「動きすぎている」首の奥に隠されたコリの真実:まとめと推測
それでは、問診と検査で分かったことをまとめていきます。
問診から分かったこと
- 20代男性、事務職、1日7時間パソコン作業。
- 主な症状は右首のコリ(ひどいと痛みも伴う)。
- 上を向くときに後頭部と右肩に痛みがある。
- コリの場所は頸椎4番目の右側あたり。
- 半年前から気になり始めた。
- 他に眼精疲労、肩こり、不眠、たまに右腰の痛み。
- ストレスは中程度。
- 運動習慣なし。
- アルコールは週1回程度。
- コロナに2回感染経験あり。
検査から分かったこと
- 頸椎1番の右側の動きが悪い。
- 頸椎4番目は動きすぎている。
- 頸椎6番と7番は両方とも動きが渋い、悪い。
- 胸鎖乳突筋は左右共に硬い。
- 僧帽筋上部に硬さがあり、硬結がある。
- 肩甲骨内側縁あたり(菱形筋、僧帽筋)に硬結がある。
- 胸郭は硬く、押すと苦しいような痛みがある。
- みぞおちは硬く、圧痛がある。
- おへそ周りは硬い。
- 下腹部は比較的柔らかいが、圧痛がある。
では、上記のことから何が考えられるのでしょうか。
まずTさんの主な症状である右首のコリを感じている頸椎4番は、検査の結果「動きすぎている」ことが分かりました。頸椎が動きすぎているということは、その場所に安定性がないということが言えます。つまり、Tさんは頸椎4番あたりにコリやひどい時には痛みを感じていますが、その場所自体は「凝っている」(固まっている)わけではないということです。
では、この場合何が考えられるのでしょうか。人の身体というものは「張力」(引っ張る力)というものがあり、その張力によって組織が支えられ、バランスを取っています。イメージとしては綱引きのようなものです。両方がバランスよく引っ張っていることで均衡が保たれており、どちらかが引っ張りすぎると均衡が乱れるという感じです。(綱引きの場合、勝ち負けがあるので仕方ないことですが…)
Tさんの場合、主な症状である首は安定性がない=張力がないということになります。そこで、施術としてできることは、張力の強くなっているところ(硬くなっているところ)をほぐし、張力のバランスを取ってあげることです。
Tさんの場合、それが胸郭周りやお腹全体、そして首肩周りの首を前方に引っ張ってしまっている筋肉たち、具体的には前鋸筋(ぜんきょきん)や大胸筋、胸鎖乳突筋(きょうさにゅうとつきん)などになります。
また、これらの組織や筋肉たちは自律神経とも密接な関わりがあります。
説明が長くなりややこしくなりましたが、簡単に言うと、Tさんの主な症状である右首のコリは、コリを感じている所が凝っているわけではなく、周りの筋肉が引っ張ってしまっていたり、ストレスや環境的要因のせいで自律神経が乱れてしまい、最終的に右首にコリを感じているということになります。
したがって、今回行う施術は、自律神経の調整と、主な症状の右首のコリ部分ではなく、そこを引っ張っている胸鎖乳突筋や僧帽筋、前鋸筋、大胸筋などをほぐし緩めていくこととしました。
自律神経の調整と原因筋へのアプローチ:施術と結果
上記で、今回の施術は自律神経の調整と、周りの筋肉を緩めていくことだと書きました。
まず最初に自律神経の調整を行うために、頭蓋(ずがい)と仙骨(せんこつ)の調整を行います。なぜ頭蓋と仙骨なのかは、以前の記事(胃の痛みと首の痛み 自律神経 頭仙系 胸腰系)を参考にしてください。
詳しいやり方は別の記事を参考にしていただければと思いますが、頭蓋と仙骨の調整は約15分程度でした。
では、その効果はどうだったでしょうか。最初と同じ座位で確認すると、先ほどまで上を向く際の首と肩の痛みが消えていました。厳密にいうと、Tさん曰く「違和感は何となくあるけど、先ほどまでの痛みはない」とのことでした。
この時点で、問診、検査、施術を合わせて約40分程度が経過していました。
あとは、首を引っ張っているであろう首と肩周りの筋肉を10分程度ほぐし、施術は終了しました。主にほぐした筋肉は、胸鎖乳突筋、僧帽筋、大胸筋、前鋸筋です。
では、最終的な効果はどうだったでしょうか。Tさんからは、先ほどまで何となく違和感があったところがスッキリして、身体全体が軽くなったようだと感想をいただきました。
最後にアドバイスとして、おそらく根本的にストレスや運動不足などの自律神経の問題があること、そしてストレッチ不足による筋肉の硬さがあるため、効果を長持ちさせたいのであれば、まだ若いので規則正しい生活をすれば不調は消えるよ、と伝えました。Tさんは「分かりました!」と言ってお帰りになられました。
首のコリは全身のバランスから考える:今回のまとめ
今回は、右首のコリでお悩みの20代男性Tさん(デスクワーク、船橋市印西在住)の症例について記事を書かせていただきました。
まとめると、Tさんの主な症状である右首のコリは、首自体が悪いというよりは、生活習慣やストレス、ストレッチ不足などによって首を引っ張る周りの筋肉に緊張が入り、結果として首に負担がかかっていたというものでした。
そのため、首そのものへのアプローチだけでなく、自律神経の調整と、首を引っ張っている胸鎖乳突筋、僧帽筋、大胸筋、前鋸筋などの筋肉をほぐすことによって、右首のコリを改善することができました。
他にも、右首や右肩のコリは肝臓や胆嚢、肺などが関係している場合もありますので、一言に右首のコリと言っても施術のパターンは変わります。
別のパターンの症例も載せておくので、ご参考にしてください。
もし同じような症状でお悩みでしたら、私たちがお力になれるかもしれません。ぜひ一度ご相談ください。