【施術事例】「雨が降ると片頭痛がする」船橋市西船在住30代女性Uさんの


始めに

こんにちは!整体院ゆいまーるの山城です。

「雨が降ると決まって頭が痛くなる…」「デスクワークで眼精疲労がひどい…」「夜中の歯ぎしりや食いしばりに悩んでいる…」

もしあなたがそんな悩みを抱えているなら、今回の記事はきっと参考になるはずです。特に、船橋市西船にお住まいのあなたにとって、共感できる内容かもしれません。

2024年7月1日、雨が降ると頭が痛くなる(片頭痛)とお悩みの30代女性Uさんが当院にご来店されました。ご来店の経緯は、6月の終わりから7月の頭にかけて当院が近隣のお宅にポスティングしていたチラシをご覧になり、良さそうだと感じてご来店くださったそうです。

今回は、Uさんの「雨が降ると頭が痛い」というお悩みがどのように改善へと向かったのかを、以下の流れで詳しくご紹介していきます。

  • Uさんの状態と片頭痛の問診
  • 身体の検査と症状の背景
  • 「雨の日の頭痛」のメカニズムと当院の考え
  • 問診・検査からの推測と施術方針
  • 実際の施術と劇的な結果
  • 今回のまとめ

デスクワークと睡眠不足が重なる片頭痛:Uさんの状態と問診

それでは、雨が降ると頭が痛くなる(片頭痛)とお悩みのUさんについて、問診内容を詳しく見ていきましょう。

  • 性別・年齢: 30代女性
  • 職業: 事務職(1日中座りっぱなしでパソコン作業が多い)

主な症状は「雨が降ると頭が痛くなる(片頭痛)」とのことでした。パソコン作業中にもたまに頭痛がすることもあるそうです。

  • 頭痛の性質: 雨が降ったり曇ったりすると、こめかみやおでこにズキズキとした痛みが出る。そのため、基本的には雨の日や悪天候の日には痛み止めを服用している。

他にも気になる症状として、以下の点が挙げられました。

  • 夜の食いしばり・歯ぎしり: 朝起きる時に顎が痛かったり、歯医者でも食いしばって歯が傷ついていると言われたりする。ひどい時には夜、ご自身の歯ぎしりの音で目が覚めることもある。
  • 肩こり: 常に張っている感じがある。
  • 寝つき: 浅い。
  • 眼精疲労: 仕事柄仕方ないと諦めているが、ここ数年ずっと目がスッキリしない、頭がスッキリしない感覚がある。
  • パソコン作業時間: 1日8時間以上。
  • 運動習慣: なし。
  • 喫煙: なし。
  • アルコール: 誘われたら本当にたまに飲む程度。
  • 生理痛: 少し痛重い。
  • アレルギー: なし。
  • お腹の調子: 少し弱く、たまに下痢や便秘を繰り返す。

次に、これらの情報からどのような検査が必要なのかを推測し、実際の検査へと進んでいきます。


目の動き、関節の硬さ、そしてお腹の状態:片頭痛の検査編

片頭痛の検査について詳しく見ていきます。

まず、片頭痛や頭痛の検査は、ひどい時には医療機関や病院などでレントゲンやMRIなどの画像検査を行うこともありますが、整体(徒手療法)で頭痛を直接診断する検査はないため、今回は問診の中で頭痛に関係がありそうなことを検査していきます。

行うことは、目の可動域と眼圧の検査、脊柱の粘弾性、内臓の圧力(腹圧)の検査を行っていきます。

1. 頭痛の部位と筋肉・関節の確認

まずは主な症状のどこに痛みが出るのか詳しく確認します。 雨が降ると痛くなるのはこめかみが多いそうです。場所的には側頭筋と呼ばれる筋肉のあたりですね。しかし、普段仕事をしていると側頭部も痛むし、たまに首と頭の境目の後頭部の方にも頭痛が出るそうです。左右差はないとのこと。

実際にこめかみを触ると、かなり筋肉が張っている感じがありました。後頭部の痛みが出る場所は確認しましたが、こちらは正直筋肉は張っている感じはあまりありませんでしたが、関節の検査をするとC1(第一頚椎)とC2(第二頚椎)あたりに関節の硬さがありました。

2. 目の可動域と眼圧の検査

次に、ベッドに仰向けになっていただき、目の可動域と圧力の検査です。それぞれのやり方を見ていきましょう。

  • 眼圧: 簡単な方法として、目を閉じてもらい、眼球自体を軽く押していくようにすると、眼球の硬さ(圧力)が分かります。
  • 目の可動域: Uさんの頭を軽く固定し、眼球だけで施術者(私)の指を追ってもらい、目が上下左右にしっかりと動くか診ていくやり方です。

実際に行っていくと、眼圧はかなり高いことが分かりました。大きな差はなかったのですが、特に右側に硬さがありました。次に目の可動域の検査ですが、これは右斜め上と左斜め上が見にくい(行きにくい)のと、眼球が少し痛くなるということが分かりました。

3. お腹の圧力(腹圧)と筋力チェック

最後に行うのはお腹の圧力の検査です。 やり方は別記事でも書いていますが、今回の記事でも簡単に書いていくと、胸、みぞおち、へそ周り、下腹部というものには正常な圧力というものがあり、それが乱れていたり、1つの箇所だけに圧力が集中すると、その周辺の臓器に悪影響を及ぼし不調をきたします。

Uさんで言うと、お腹が弱かったり、生理が重たかったりするということが問診の中で分かったので、どうかなと思いこの検査をしました。

では、実際に腹圧の検査をしていくと、胸は大丈夫でしたが、みぞおちは圧痛があり、へそ周りは硬い感じで押すと痛いというか苦しい感じ、下腹部は硬さと圧痛の両方がありました。

お腹がこんなに硬いのであれば、もしかしたらと思い、神経的な繋がりを見るために腸腰筋の筋力チェックも行うと、最大筋力が5だとすると2ぐらいしかありませんでした。

これで検査はここまでとし、次に頭痛とは何なのか、そして考えられる原因について解説していきます。


「パスカルの原理」と「自律神経」:雨の日の頭痛のメカニズムと施術方針

それでは、まず「頭痛」について簡単に解説します。

頭痛については以前の記事でも書かせていただきました。(参考記事:頭痛について) 頭痛とは、頭の一部分、または頭全体に「何となく重たい感じがする」や「痛みを感じる」というような状態です。あくまで頭痛とは病気の一種ではなく、頭に痛みや重さを抱えている「状態」ということです。頭痛にも3種類あり、今回はその中の片頭痛という種類になります。

上記の記事でも、片頭痛には血管拡張性の頭痛と、局所の酸欠の頭痛があると書きました。おそらくズキズキした痛みの性質的に、Uさんの頭痛は酸欠による痛みだと推測できます

では、今回のUさんのように、なぜ雨の日や悪天候、低気圧の時に頭痛がするという人が多いのか、当院の考えを書いていきます。

低気圧や悪天候時の頭痛と当院の考え

当店ではこの低気圧や雨の日、悪天候の時に頭が痛くなる現象には、「パスカルの原理」と「自律神経」が関係していると考えています。

ここでパスカルの原理について引用させていただきます。

とじこめられた流体の一部に圧力を加えると、その圧力の増加分は同じ強さで流体のすべての方向へ伝わる。これをパスカルの原理という。圧力伝達の法則ともよばれる。1653年、フランスの物理学者・数学者パスカル(1623〜1662)によって発見された。

上記のことを人体と天気に変えて話していくと、低気圧(雨や悪天候)とは空気の圧力が低くなっている状態です。つまり、いつも人体にかかっている圧力が低くなるということですね。

そうなるとどうなるかというと、血管への圧力が減り血流は良くなる傾向になります。そうなると「良いんじゃないの?」と思いがちですが、常にかかっている圧力が急に変わるということは、身体が急に「環境が変わった!?」と感じ、いつもと同じ動きができなくなるのではないかと思います。

片頭痛の中でも拡張性頭痛と呼ばれる頭痛は、この低気圧のせいで一時的に血流が良くなってしまい痛みを出すわけですね。(頭痛の記事ではこれをホースに例えて書いているので、そちらの方が分かりやすいかもしれません。)

しかし、今回のUさんの片頭痛では酸欠の状態での頭痛と推測しました。その場合は何が起きているのか考えると、

低気圧になり一時的に血流が良くなる → 運動も何もしていないのに急に血流が上がる → 脳は混乱する → 混乱した結果、神経が身体を緊張させる → 血流が悪くなる

というようなことが起きているのではないかと推測します。

また、低気圧や悪天候などで頭が痛くなる人は、経験上、元々自律神経が乱れている方が多いです。自律神経が乱れている上に、さらに雨や悪天候で身体への負担がかかると考えただけでも、異常が起きそうですよね。

これを踏まえた上で、Uさんの施術方針を決めていきます。

施術の方針

では、今回の船橋市西船在住のUさんの施術の方針を決めていきます。

まずは問診と検査で分かったことを書き出します。

  • 問診
    • 30代女性、事務職、パソコン作業が多い。
    • 主な症状は雨の片頭痛(ズキズキする痛み)。
    • 他にも夜の歯ぎしり、肩こり、睡眠が浅い、眼精疲労がある。
    • 運動、喫煙なし、お酒はたまに。
    • 生理痛は痛重い。
    • たまに下痢や便秘を繰り返す。
  • 検査
    • 側頭部に張り感を確認。
    • C1、C2の関節が硬め。
    • 右目は眼圧が高め、両目とも右斜め上、左斜め上が見にくい。
    • みぞおち圧痛あり、へそ周りが硬い、下腹部は硬さと圧痛あり。
    • 腸腰筋の筋力が弱い。

ということが分かりました。

まずは今回のUさんの頭痛はズキズキとする痛みの性質から、片頭痛の中でも酸欠による片頭痛だと推測しました。その上でポイントになりそうなところを上げていくと、今回は以下の3つがポイントになります。

  1. パソコン作業が多く眼精疲労がある + 目が斜め上を見にくい
  2. 歯ぎしり + 側頭筋が張っている
  3. お腹に全体的な張り感 + 特に下腹部に硬さと圧痛あり

この3つから推測できることは、眼精疲労によって目の周りや側頭部、後頭部に筋肉の緊張と硬さが生まれ、その緊張が抜けきらずに夜を迎えるせいで歯ぎしりをしてしまう。さらにお腹が張っていたり圧痛があることから、内臓の動きや循環も悪くなってしまっているということです。

そこからさらに簡単にまとめると、眼精疲労のせいで側頭部の筋肉が緊張し側頭部は血流が悪くなり、内臓のせいで身体全体の血流が悪くなっている。そんな状態で雨や悪天候が起きてしまうと、低気圧が引き金となり片頭痛として痛みを感じてしまうということが考えられます。

少々複雑で申し訳ありません。とりあえず今回行う施術は、眼精疲労を取る施術内臓の流れを良くする施術をしていこうと思います。


眼精疲労への鍼と内臓マニピュレーションで全身スッキリ:施術と結果

片頭痛に対する実際の施術と結果を書いていきます。

上記で施術の方向性として、眼精疲労と内臓に施術するということを書きました。

まず眼精疲労ですが、眼精疲労を良くするのに美容鍼が効果的なので美容鍼を行いました。 やり方は、目の周りや側頭部に顔用の細い鍼を20〜30本ほど刺して、10分程度置鍼するというような感じです。実際に鍼を刺し10分経過し、鍼を抜き効果の測定として眼圧や目の動きを見ていきます。

眼圧自体はまだ硬さはありましたが、先ほどよりは弾力性が感じられたのと、先ほどまで斜め上を向きにくい&眼球が痛かったのが、向きやすくなり、目も痛くなくなりました

次に、内臓への施術です。 検査の中で分かったのは、お腹の全体的な張り感と特に下腹部の硬さと圧痛です。これに対しては、お腹全体をほぐすようなテクニックを使い、下腹部には触った感じ子宮の動きが悪そうだったので、子宮に対してマニピュレーションという手技を行うことで改善を目指すことにしました。内臓へのやり方は感覚的な要素が強く、文章で説明するのが大変なので省きます。時間にするとだいたい10分程度です。

では、実際にお腹全体と子宮に対して施術を行った効果測定として、もう一度検査を行いました。 そうすると、まだお腹の奥には硬さはありましたが、先ほどのお腹の硬さと比べると、全体的に10から5に減り、圧痛も同程度減っていました

そして分かりやすかったのが腸腰筋の筋力です。先ほどまでは最大値5に対して2だったのが、お腹の施術をした後は4まで回復していました。これにはUさんもびっくりされていました。

この時点で問診、検査、施術で50分ほど経過していたので、この日はこれで終了としました。

検査の結果、改善したのは以下の3点です。

  • 目の可動域、眼精疲労の緩和
  • お腹の張り感と圧痛
  • 腸腰筋の筋力

そしてUさんの感想としては、

頭がめっちゃスッキリして視界が明るいし、足を触っていないのに足がめちゃくちゃ軽いです!

というようなお言葉をいただきました。

一応、今回全体的にスッキリしたと思いますが、主な症状である「雨が降ったときの頭の痛み(片頭痛)」は、実際に雨が降らないと効果のほどは分からないこと、そして血管の問題と仕事環境の問題もあるので、改善までには少し回数とたまにメンテナンスも必要ですと伝え、この日はお帰りになられました。


雨の日の片頭痛は「全身」でアプローチ:今回のまとめ

今回は、「雨が降ると頭が痛い(片頭痛)」とお悩みの30代女性Uさん(事務職、船橋市西船在住)の症例について書かせていただきました。

Uさんの今回の主な症状である雨の日の片頭痛は、正直なところ、雨が降ったり天気が悪くなったりしないと実際の効果のほどは分かりません。しかし、当院ではUさんの身体と環境を考慮し、眼精疲労、自律神経、内臓から来る片頭痛だと考え施術したところ、良い効果があったことは間違いありません。

今後、施術を続けていく中でさらなる改善の声があれば、また記事にしていきたいと思います。

もし、雨の日の辛い片頭痛や、悪天候になると辛い頭痛がある方は、この記事が参考になったら幸いです。当院では、単なる症状緩和だけでなく、その背景にある根本原因を見つけ出し、身体全体を整えることで、より良い状態を目指します。

何かお困りのことがあれば、ぜひ一度ご相談ください。