左肘の痛み(テニス肘)でお悩みの50代男性Nさんー技術職ー船橋市旭町在住

来店された経緯

 2024年5月19日に左肘の痛み(テニス肘)でお悩みの50代男性Nさんー技術職ー船橋市旭町在住が来店されました。

 来店された理由はNさんの職場が当店の近くにある様で毎日通勤でお店の目の前を通るそうです。

 なのでずっと気になっていていつかいってみたいな~と思っていたところ、

 仕事が早く終わったのでご来店されたとの事でした。

 では今回の記事では

・Nさんについて 左肘(テニス肘)の問診
・身体と左肘(テニス肘)の検査
・肘の痛み(テニス肘)について考えられる事
・施術の方針
・まとめ

 の順番で記事を書いて行くので肘の痛み(テニス肘)で悩んでいる方は参考にして頂ければ幸いです。

Nさんについてと肘の痛み(テニス肘)の問診編

 ではテニス肘の問診編を書いて行きます。

 まずはNさんについて書いて行きます。

 性別年齢は40代男性、仕事は工事関係だったり物を作ったり技術職みたいなお仕事をされているそうです。

 そのせいか仕事で手や肘を使ったり猫背になる事が多くそのせいで肘が痛いんじゃないかと本人は推測していました。

 主訴自体はは左肘の外側の痛みです。

 俗にいうテニス肘と病院では診断を受けたみたいです。

 病院では検査したら頚椎症や骨の変形、骨折などの疑いはないので神経的、または外科的には問題ないとの事。

 痛い動作として肘を曲げ切ると痛みが出るのと、肘を軽く曲げて肘の外側の骨を触ると骨に痛みを感じるとの事でした。

 他にも気になる症状として右肩の痛み、時々左手の人差し指のシビレ、たまに階段を上った際の左ひざの痛みなどがありました。

 運動はしていない、喫煙は無し、

 お酒は週一程度友達と居酒屋で飲む。

 ストレスはそこまで強くない。

 健康診断ではコレステロールが少し高いぐらいで内臓系に問題は無し。

 というような事が分かりました。

 一応膝や肩の痛み、痺れなどもあり気になりはするが一番は左肘が痛いので今回は肘を何とかしてくださいとの事でした。

 ここまでの問診で分かった事を書いて行きます。

・性別年齢は40代男性 技術職 手や腕を良く使う
・主訴は左肘の痛み(テニス肘、外側上顆炎)
・他にも気になる症状は右肩の痛み、左手のシビレ、左ひざの痛み
・運動はなし、喫煙なし、お酒は週一
・ストレスはあんまり強くない
・健康診断ではコレステロール高め

 という事が分かりました。

 では問診は一応終了し検査編を書いて行きます。

身体と左肘(テニス肘)の検査編

 身体と左肘の検査編です。

 まずは主訴である肘の可動域と筋力の検査、感覚の検査と今回は右肩の痛みと可動域、さらに股関節の可動域まで見ていきたいと思います。

 問診を座った状態で行ったのでそのまま座った状態で確認しやすい右肩の可動域を最初にみます。

 やり方は坐位で右肩を外転、屈曲、伸展の動きを見ていきます。

 肩の動かし方は少しややこしくなるのでイラストを参考にしてください。

肩の外転と内転動作のイラスト

肩の屈曲と伸展動作のイラスト

肩の動きとは上記のイラストのようになっていて今回はそれぞれの動きと痛みがどの程度で出るか診ます。

結果を書いて行くと

・屈曲は問題なし
・外転は90度上げると肩の外側というか筋肉が痛い
・内転は問題なし
・進展は10度ぐらいから肩の前面が張ってくる、痛みは無し

という事が分かりました。

では次に肘の可動域も見ていきます。

まずは態勢としてベットに仰向けになった状態で行います。

肘の可動域、筋力、感覚の検査と圧痛の場所の確認を行います。

他動的に肘を屈曲伸展しても痛みや圧痛は無し。

Nさんが肘を最大屈曲まで曲げると肘が痛く触ると圧痛がある。

また筋力はどうか確認すると筋力は問題ないが筋力の最大値を5だとして4ぐらいまで力を入れると肘が痛いという事が分かりました。

場所は丁度イラストの所の外側上顆というような場所になります。

テニス肘(外側上顆炎)のイラスト

では次に股関節の可動域のチェックですね。

なぜ股関節を見るかというと肩関節が痛い人や肘が痛い方は上半身と下半身のバランスが崩れてしまって

股関節、肩関節それぞれに悪影響を及ぼしている場合が多いので今回は股関節の硬さも一応見ていこうと思いました。

実際に股関節の可動域なんですが両方とも屈曲の可動域制限がありました。

右側は120度あたりから痛みがと制限が出始め、左は110度から痛みと可動域制限が出ました。

ではここまでの検査のまとめをします。

・右肩は外転90度から可動域制限あり 他は一応大丈夫
・肘は他動的に曲げても平気 自動運動では肘に痛みと圧痛あり 筋力は4で痛い
・股関節は両方硬いが右は120度、左は110度で痛みと可動域制限があり

 という事が分かりました。

次に問診検査踏まえて事から推測を立て実際の施術をしていくのですがまずはテニス肘とは何なのかについて書いて行きます。

テニス肘とは(外側上顆炎)

 こちらは少し前回の記事から引用させていただきます。

テニス肘とは正式名称「外側上顆炎」と呼ばれる疾患です。

 肘の外側に痛みが出ることから外側上顆炎、またテニスをしている方にこの疾患が多いことからテニス肘という名前が付いたと言われています。

 テニス肘になる方は30代~50代が多いとされておりテニス肘になる方はテニス選手に多いと書きましたがテニス選手になる方以外でもテニス肘になる方はとても多いのです。

 症状は肘を曲げたり手首をねじる様な動作で痛むこと主で動作を伴わない安静時などには痛みが出ないことが特徴的です。

テニス肘の事例 50代女性

 というような事を前回の記事でも書かせていただきました。

 もし気になる方は前回の方の記事も見て頂けると参考になると思います。

 では上記の事を踏まえて今回のNさんの肘はどのように施術をしていけばいいのかについて問診検査の中から推測を立てて施術していきたいと思います。

テニス肘「外側上顆炎」の推測 施術方針

 ではここまでNさんの肘の痛みテニス肘「外側上顆炎」について分かった事から推測を立てていきますが問診検査で分かった事をもう一度書いて行きます。

 問診

・性別年齢は50代男性 技術職 手や腕を良く使う
・主訴は左肘の痛み(テニス肘、外側上顆炎)
・他にも気になる症状は右肩の痛み、左手のシビレ、左ひざの痛み
・運動はなし、喫煙なし、お酒は週一
・ストレスはあんまり強くない
・健康診断ではコレステロール高め

 検査

・右肩は外転90度から可動域制限あり 他は一応大丈夫
・肘は他動的に曲げても平気 自動運動では肘に痛みと圧痛あり 筋力は4で痛い
・股関節は両方硬いが右は120度、左は110度で痛みと可動域制限があり

 という事が分かりました。

 では今回のテニス肘について大事になりそうなところを抜き出しそこから考えられることを書いて行きます。

 本当は左手のシビレがある時点で神経症状や他に問題がないか確認しないといけないのですが最初に病院で神経や頸椎に問題はないと言われていたので除外しました。

 ここで一番ポイントなるのが肘を他動的に曲げても痛みも圧痛もない、しかし自動的(自分で動かす)に肘を曲げると痛いのと圧痛があるという点です。

 他動的動かして痛くないという事と自動的に動かして痛いという事は、言い方を変えると力を入れず肘が曲がると痛くないという事と

 肘を曲げるように力を入れると痛いし圧痛があるという事です。

 つまりこの違いは力が入っているかどうかになるのでNさんの肘の痛みは関節や神経ではなく筋肉に問題があるという可能性が高くなってきます。

 今回では他にも右肩の痛みや股関節の硬さなどもありましたがおそらく原因はこれだろうと推測。

 では肘を曲げると使う筋肉には何があるのかというと

・上腕二頭筋
・上腕筋
・腕橈骨筋

 この3つの筋肉になります。

 イラストも張っておくので参考にしてください。

肘の解剖のイラスト

 この3つの筋肉のうちNさんの痛みと圧痛の位置からおそらく腕橈骨筋が関係しているだろと推測出来ました。

 なので今回行う施術の方向性としてはテニス肘の原因と考えられる腕橈骨筋にアプローチと共に肩や股関節の施術も一緒に行い、

 肘の痛みの改善と全体の調整が出来ればいいなという感じで施術していこうと思います。

肘への施術「外側上顆炎」 結果

 ではテニス肘「外側上顆炎」への施術を書いて行きます。

 上記の推測でおそらくNさんの肘の痛み「テニス肘」は腕橈骨筋が関係しているのではないかと推測出来ました。

 なので施術として腕橈骨筋への鍼灸施術をしていこうと思います。

 やりかたは簡単で仰向けになって頂き、腕橈骨筋に鍼を刺し10分程置鍼します。

 実際に鍼打ってみるとNサン的に結構響くような感じがありましたが聞いているような感覚があって気持ちいいみたいです。

 では置鍼した後に痛みはどうかの確認をすると、

 「なんか麻酔をしたみたいに全く痛くないんだけど(笑)」

 というお言葉を頂きました。

 痛みも先ほどまで痛かったのが10→0になり一応鍼をやった後の感覚はあるけど痛みはないとの事。

 この時点で問診検査を合わせると40分度経過しており、主訴の左肘の痛みは取れたので他の部位にも施術していきます。

 行ったことは右肩が外転で痛いのと可動域制限があるという点から三角筋が硬いだろうと推測し三角筋に鍼。

 三角筋には置鍼はしないで単刺だけだったんですが動きを見てみると右肩の痛みは10→4ぐらいに減り、

 可動域も90度から110度ぐらいまでは上がるようになっていました。

 股関節は軽くほぐす感じでこの日は1時間程度たったので終了。

 結果として

・左肘の痛みはほとんどゼロに
・右肩の可動域は90度から110度へ 痛みは10→4へ

 というような結果になりました。

 Nさんからも

 「こんなに良くなるんだったらもっと早く来ればよかった、歳だから仕方ないと思ってた(笑)」

 というような感想をいただきました。

 では今回のまとめを書いて行きまうす。

今回のまとめ 

 今回のNさんのお悩みは左肘の痛み、別名をテニス肘、正式名称を外側上顆炎とよばれる疾患でした。

 現在の医学では外側上顆炎になってしまう原因は使いすぎ、または生活習慣が原因と言われていますが本当の原因は分かっていません。

 当店が思うにそれは関節が原因なのか、筋肉なのか、神経的な問題なのか人によってバラバラだからだと思っています。

 勿論生活習慣や自律神経も関係はしていますが本当の原因を突き止めることでテニス肘の早期改善を目指すことが出来ると思います。

 今回Nさんは筋肉が原因で痛みが出ているテニス肘、外側上顆炎でした。

 もしこの記事を読んでいる方でずっと痛い肘の痛み、テニス肘、外側上顆炎でお困りの方がいれば力になれるかもしれません。

 是非一度ご相談お待ちしています。