【施術事例】重いものを持つと痛い腰痛が改善! 船橋市西船在住50代工場勤務男性Hさん

始めに

こんにちは!整体院ゆいまーるの山城です。

「重いものを持ったら腰がグキッとなった…」「動くと腰が痛くて辛い…」「慢性的な腰痛に悩んでいるけど、まさか内臓が関係しているなんて…」

もしあなたがそんな腰痛や身体の不調に悩んでいるなら、今回の記事はきっと参考になるはずです。特に、重労働で腰に負担がかかりがちな船橋市西船にお住まいのあなたにとって、共感できる内容かもしれません。

2024年6月3日、重いものを持つと腰が痛むというお悩みをお持ちの50代男性Hさんがご来店されました。ご来店の経緯としては、工場で重たいものを持った時に腰が軽くグキッとした感じがしたそうです。その時は大丈夫だったそうですが、時間が経つにつれて腰が痛くなり、動けはするものの、動こうとすると腰が痛いという状態になってしまったとのこと。そこから3日経っても痛みがまだあり、「何とかしたい」と思っていた時に、元々当院に通われている奥様からご紹介いただきました。

奥様から「うちの旦那が腰を痛めたみたいで見てくれますか?」とご連絡をいただき、「喜んで!ご紹介ありがとうございます!」とお伝えし、ご来店いただきました。

今回は、Hさんの「重いものを持つと痛い腰痛」がどのように改善へと向かったのかを、以下の流れで詳しくご紹介していきます。

  • Hさんの状態と腰痛の問診
  • 身体の検査と症状の背景
  • 「腰痛」とは何か、そして当院の考え
  • 問診・検査からの推測と施術方針
  • 実際の施術と劇的な結果
  • 今回のまとめ

日常生活と過去の既往歴から探る腰痛の背景:Hさんの状態と腰痛の問診

それでは、Hさんと彼の腰痛について詳しく見ていきましょう。

  • 性別・年齢: 50代男性
  • 職業: 工場勤務(普段から重たいものを持ったり、中腰で作業することが多い)

今回の主な症状は「重たいものを持った時に腰を痛めた腰痛」です。 痛い動作としては、重たいものを持とうとすると腰全体が痛むのと、上半身を左に捻ると右の腰が痛いとのことでした。腰痛自体は痛めた3日前から比べて、痛みの程度は10から8程度には下がったものの、まだ痛い状態とのことでした。

他にも気になる症状として、肩こり、背中の張り感、月に1回出るか出ないかの頭痛、左肩が挙げづらいといった症状がありました。

既往歴は少し多いため、以下にまとめます。

  • 40年前に左手首の腱を断裂(手術で治療済み)
  • 16年前に脳梗塞(手術済み)
  • 9年前に右手首骨折(手術済み、ボルトは現在なし)

これらの既往歴の他にも、今回の腰痛とは異なる慢性的な腰痛があること、全身の硬さなどが気になるとのことでした。

  • アルコール: 毎日夜に焼酎の水割りを1杯。
  • 喫煙: なし。
  • ストレス: 一応あり。
  • 排便: 便秘はないが、よく下痢をする。
  • 運動習慣: しない。
  • 睡眠: 平均6時間は取れていると思うが、夜中にたまに起きる。

次に、これらの情報からどのような検査が必要なのかを推測し、実際の検査へと進んでいきます。


関節、内臓、筋肉、多角的な視点からのアプローチ:腰の検査

腰痛の検査について詳しく見ていきます。

まず、腰痛になった際に大切なのは、その腰痛が何が原因なのかを見極めることです。主に考えられるのは筋肉なのか、内臓なのか、関節なのかという点です。また、原因が筋肉だとしたらどの筋肉なのか、内臓であればどの内臓なのか、関節であればどの関節なのかということを特定していきます。

今回のHさんの場合は、重たいものを持った際にグキッとしたという点から「筋肉か関節かな」と思いがちですが、元々の慢性腰痛があったり、毎日お酒を飲んでいたり、普段から下痢をするという点から、元々は内臓の状態が悪くて腰痛になってしまった可能性も考えられました。

そのため、今回行うことは、以下の点を確認していきます。

  • 骨盤や腰椎に問題はないか(関節)
  • お腹を押してみてお腹は硬くないか、圧痛はないか(内臓)
  • 特定の動作で痛みが出るか、筋肉の柔軟性はどうか(筋肉)

1. 関節の確認

まず最初に確認したのは関節に問題ないかです。 検査した関節は骨盤と腰椎です。骨盤の検査のやり方はTFDやTFAなど、各関節の検査のやり方は色々あるのですが、ここでは割愛します。 結果として、腰の関節自体は少し左右差はあるものの、問題はなさそうでした。腰椎も問題なさそうでした。

2. 内臓の確認

次に内臓です。これは問診と照らし合わせていくのですが、まずはお腹全体の圧の確認を行います。詳しくは猫背の事例と共に紹介しているこちらの記事も参考にしてください。(参考記事:猫背の事例と腹圧について

この記事でも簡単に紹介すると、お腹を押して圧力やお腹の張り感を確認するやり方です。 この検査では、胸郭は硬め、みぞおちは硬いけど圧痛はあまりない、おへそ周りは硬く圧痛あり、下腹部は硬く圧痛あり、という結果でした。あと、みぞおちの少し上を押すと奥に嫌な痛みがありました。

3. 筋肉の確認

次に筋肉です。 問診で「上半身を左に捻ると右の腰が痛くなる」という点から、腰を捻る筋肉である腸肋筋や、肋骨の回旋という意味で前鋸筋などが腰に痛みを出しているのではないかと推測しました。 そこで、それぞれ硬さを触診すると、左の前鋸筋に硬結(こうけつ:筋肉のしこり)を触知でき、また左右両方のT12(第12胸椎)あたりの腸肋筋にも硬結を触知できました。

では、この後に腰痛の施術について書いていくのですが、まずは「腰痛とは何なのか?」について簡単に解説していきます。


慢性と急性が絡み合う腰痛:Hさんの腰痛の方向性

前回の記事から引用させていただきます。

まず腰痛とは何なのかになりますが、腰痛という名前自体は病気や怪我などではなく「腰に痛みを感じている状態」のことを指します。

続きをこの記事でも簡単に書いていくと、腰痛にも慢性と急性があります。 今回のHさんの場合は、元々慢性腰痛もありつつの、急性の腰痛でした。 もし詳しく知りたい方はこちらの記事を参考にしてみてください。(参考記事:つまでも治らない腰痛の原因について

では、今回のHさんの腰痛の施術の方向性を決めていきたいと思います。

問診と検査の中で、Hさんは元々お酒も飲むし、慢性的に腰痛があることは確認できました。他にも40年前の左手首の腱の断裂や16年前の脳梗塞などの既往歴があり、全体的に血流が悪そうな感じが想像できました。そのため、元々慢性腰痛はあるし、血流が悪かったり飲酒によって肝臓や内臓に問題もありそうだなと推測できました。

実際に検査でもお腹を触ってみると硬い感じや圧痛があったりしました。また、腰に関係する骨盤や関節を検査しても異常は見られませんでした。

したがって、今回のHさんの急性腰痛の主な原因は、おそらく筋肉か内臓だと推測しました。

では、内臓だとしたらどこなのかというと、お腹全体に張っていること、下痢をすること、お酒を飲むこと、この3点から、肝臓と大腸への施術を行うと腰痛の改善が見られるかもと推測しました。

次に、「上半身を左に捻ると右の腰が痛くなる」という点と、硬結の部位から、両方の腸肋筋と左の前鋸筋への揉みほぐしか鍼灸で硬結の処理をすれば改善するのではと推測することができました。

まとめると、今回の施術で行うことは以下の通りです。

  • 肝臓と大腸への施術(内臓マニピュレーション)
  • 左右の腸肋筋、左の前鋸筋、両方への揉みほぐし&鍼灸施術

痛い場所とは別の場所へのアプローチが奏功:Hさんの腰痛の施術と結果編

それでは、実際の施術と結果編を書いていきます。

上記で今回の施術で行うことは、肝臓と大腸へのマニピュレーションを行うことと書いたので、実際にやっていきます。

最初に行うのは肝臓への施術です。肝臓は基本的にお腹の中で左斜め前方に移動しやすいので、その動きをサポートし、肝臓の動きを良くしていくという施術になります。やり方はベッドに横向きに寝ていただき、肋骨を押さえ、肝臓へ圧を加えて肝臓の動きをサポートする感じです。(文章での説明が難しいですが、手技で丁寧にアプローチしていきます。)時間にして5分程度です。

次に大腸への施術です。大腸への施術のやり方は、Hさんにベッドに仰向けになっていただき、施術者(私)が上行結腸、S状結腸を触診し、腸の動きをサポートし、内臓の動きを良くしていく感じです。(これも説明が難しい手技です。)これは少し時間が長く、10分程度です。

ここまでで、問診と検査を含めると35分程度経過していました。

では、ここまでの施術で実際の腰痛の確認をしていくと、腰全体が軽くなっているのと、上半身を左に捻ると痛かった右の腰が、まだ違和感はあるものの全然楽になったそうです。痛みの程度で言うと、元々の腰痛が10だとすると4まで下がっているとのことでした。

では最後に、左の前鋸筋の硬結と腸肋筋へ鍼灸施術を行います。筋肉の場所はこちらのイラストを参考にしてください。

(ここに筋肉のイラストを挿入します:前鋸筋と腸肋筋が示されているもの)

なんとなくイメージできましたでしょうか? やり方は単純で、この筋肉を触診し、前鋸筋、腸肋筋それぞれの硬結(筋肉の傷が固まったもの)に対して鍼を刺し、硬結の処理をするという感じです。時間にして、体位変換と鍼の準備、置鍼の時間も合わせて10分ほど行いました。

では結果の確認です。 内臓の施術をして元々の腰痛は10から4まで下がっていましたが、さらに筋肉へ鍼灸治療を行うとどうなったかというと…

最後に残っていた4の腰痛が0になりました!

これにはHさんもびっくりされていました。「なんで痛い場所じゃないところに鍼をやって効くんですか?(驚)」という言葉をいただきました。

その後、ちゃんと理論と状態の説明をゆっくりと10分ほど説明し、この日はお帰りになられました。

Hさんは忙しい方でなかなか当院に来る時間がないとのことでしたが、今回の施術の2週間後に来ていただき、どうだったか確認すると、

次の日から腰痛が全然なし!全体的に快調で最高でした!

というお言葉をいただきました。こういう言葉は本当に嬉しいですね。


根本原因へのアプローチが腰痛を劇的に改善:今回のまとめ

今回は、「重いものを持つと痛い腰痛」でお悩みの50代男性Hさん(工場勤務、船橋市西船在住)の症例について書かせていただきました。

Hさんは「グキッ」とした感じがしたから骨がズレたのかと心配されていましたが、検査と施術の結果、今回の腰痛の根本原因は内臓と筋肉にありました。

ご来店時はしんどそうな顔をされていましたが、帰りにはスッキリ明るい顔でお帰りになられ、1回で腰痛がなくなり、驚きと感謝の言葉をいただきました。この仕事は、こういう患者様の変化に立ち会えるのが本当に嬉しいんです。

もし記事を見て、「重たいものを持つと痛い腰痛」や「ずっと治らない腰痛」でお悩みの方がいらっしゃれば、ぜひ一度ご相談ください。当院では、表面的な痛みだけでなく、その背景にある根本原因を見つけ出し、身体全体を整えることで、痛みのない快適な生活を取り戻すお手伝いをいたします。