疲労感と喘息でお悩みの40代男性Oさんー介護職ー松戸市和名ヶ谷在住

来店されたきっかけ

疲労感 男性

 2024年7月22日、喘息でお悩みの40代男性Oさんが来店されました。

 来店されたきっかけは友人から

 「ここ良かったよ!ギックリ腰が1回で歩けるようになった!!」

 と紹介されており気にはなっていたがなかなか行くタイミングが分からずいましたが全身の疲労感や肩こりなどが辛くなりすぎて今回来店へと至ったそうです。

Oさんのお話 

 ではOさんのお話を聞いていく事にします。

 「本日はどうされましたか?」と尋ねると

 「肩こりというか背中の張りというか全身の疲労感が中々抜けない感じがして」

 というような事を言っていただきました。

 そこからOさんにお話を伺っていくと、以下のような事が分かりました。

 ・男性40代 仕事は介護職
 ・普段の姿勢は座ったり立ったりするので特定の姿勢をしていない
 ・一番気になるのは疲労感、続いて肩こりや背中の張り感
 ・疲労感が気になりだしたのは2年ほど前から
 ・特にこれをするとしんどいなどの動きなどはない
 ・趣味で楽器の演奏をしている
 ・既往歴として小児喘息があり大人になって落ち着いたが今でも喘息気味、2年前にコロナにかかり咳が酷かった
 ・現在運動はしていない
 ・お酒は週一
 ・喫煙は無し

 上記の事がお話の中で分かりました。

 1番気になるのはやはり疲労感で寝ても寝てもすっきりした感じがしないとの事でこの疲労感を解決したいとの事でした。

ここで考える事

 ではOさんのお話で気になったポイントとやるべき検査などを考えていきたいと思います。

 まずOさんの主訴は全身の疲労感や倦怠感です。

 ではなぜ疲労感を感じやすいのかを考えていくのですがこの時点で注目するポイントは過去に小児があった事と2年前にコロナになって咳が酷かった事、この2点です。

 理由として昔喘息が酷かったり、気管支炎、肺炎、または心疾患や明らかに強いストレス、胃の疾患などがあったりする方は胸郭が変形、または胸郭の柔軟性が無くなっている事が考えられます。

 解剖学的な詳しいことは後ほど書いて行きたいと思います。

 他にも介護をしているので姿勢が悪かったり、お酒も飲むみたいなのでそちらの方にも原因はあるのかな、という事は考えられますがOさんの見た目として身長は大体170センチ前後の細身な感じなのと何となく真面目そうな感じが印象としてあったのでそういう方は胸郭や気管支、自律神経の問題を抱えてる方が多い傾向にあります。

 では今回どんな検査を行うのかというと、

 ・脊柱の粘弾性の検査(背中の柔軟性の検査)
 ・胸郭の粘弾性の検査(肋骨の検査)
 ・骨盤の検査
 ・腹圧の検査

 この4点を行い主訴である疲労感、倦怠感の原因を探っていたいと思います。

原因のあぶり出し 検査編

 ではOさんの主訴である倦怠感、疲労感の原因を探るべく上記で書いた4点の検査をしていきます。

 まずは脊柱の粘弾性です。この検査の目的は大まかにですが脊柱や背中周りの組織の硬さを見る検査になります。単純な表現をすると凝っているのかどうかという感じです。

 では結果はというと以下の通りになりました。

  脊柱周り
 ・肩、背中は筋肉がピーンと張っている感じ
 ・頸椎右c1硬い
 ・胸椎t1~t4辺り両方硬い

  胸郭
 ・粘弾性かなりない(弾力性がない)
 ・胸骨の前を押すと圧痛がある

  骨盤
 ・歪み事態に特に問題なし ただ動きは悪い感じ

  腹圧
 ・全体的に緊張がある感じ

 ここから何が推測できるのかを書いて行きます。
 

推測と施術の方向性

 問診と検査での推測を書いて行き、そこからどのような施術をしたらいいのか方向性を決めていきたいと思います。

 先ほどは気になるポイントは過去に喘息があった事と2年前にコロナになった事と書きました。

 そして検査ではt1-t4辺りが硬く、胸郭も柔軟性が無くなっている事が分かりました。

 これらが意味することはやはり過去の喘息、もしくは2年前のコロナのせいで気管支や肺に炎症が起き、気管支周りや肺の周りの組織や関節が柔軟性が無くなった事が考えられます。

 イメージして頂くと例えば何らかの原因で気管支に炎症が起き咳が酷くなったとします、その際気管支は咳と共に少し狭窄します。

 そして炎症と狭窄が長く続いてしまうと気管支周りの組織が変性しやすくなり、胸郭自体も気管支や胸腔の内部へと圧力がかかるようになります。

 その結果胸骨と肋骨で構成されている胸の前の胸肋関節という関節に常に負担が掛かるようになり柔軟性が無くなります。

図で説明すると関節の場所はこちらになります。

この胸肋関節の柔軟性が無くなると肋骨が広がりにくい、可動性が無くなるわけですから胸腔内にある臓器、気管支や肺を始め、食道、心臓、脾臓、胃などの動きも制限されてしまいます。

胸肋関節自体に柔軟性が無くなり各臓器に動きの制限が掛かりやすくなった結果、息苦しい、自律神経が乱れやすい、リラックスできないなどの症状が出てきやすいという身体になってしまいます。。

ではそんな方にはどうしたらいいのかというと胸郭の柔軟性を取り戻すような施術をしたらいいわけです。

なので今回Oさんにどんな施術をしたらいいのかというと以下のような施術になります。

 目的
・胸郭と胸肋関節の柔軟性を出したい

 方法
・胸郭周りのストレッチや揉み解し、鍼灸など
・胸郭の圧の解放のためにリコイルテクニック

この2つを行っていきSさんの胸郭の柔軟性を取り戻し主訴である倦怠感、疲労感を解決していきたいと思います。

実際の施術編

 では施術の様子を書いて行きます

 まず最初に行った事は胸郭周りの筋肉を約10分程ほぐしました。主にほぐした筋肉は小円筋、大円筋、前鋸筋、大胸筋、上腕二頭筋、菱形筋、多裂筋になります。

 ポイントは検査の際に気になったt1ーt4辺りの多裂筋を脊柱からはがしていくようにほぐしていく事です。

 多裂筋はかなり奥にある筋肉なのと胸椎の方だと凄く細い筋肉になるので鍼灸と手で細かくほぐしていきます。

 これにより脊柱が動きやすくなります。

 その後、Oさんには横向きで寝て頂き胸前を広げるようにストレッチを約10分程行いました。

 この時点で問診検査と合わせて約40分程経過。

 では最後に胸郭へのリコイルテクニックです。

 「リコイル」とは反動を意味する単語となりリコイルテクニックとは反動を利用した関節へのテクニックになります。

 簡単にやり方を書いて行くとOさんを仰向けの状態にし、術者(私)がOさんの胸骨と呼ばれる部分に手を当て軽く体重をかけて圧迫します。

 胸骨の場所はイラストを置いておきます。

 そして胸骨を圧迫したままOさんの呼吸に合わせて先ほどまで圧迫していた手を一気に離し圧を開放させます。

 そうすると胸骨が外側にバウンドするように広がり胸腔へと引っ張られていた胸郭が広がり、その結果胸郭の中に入っている臓器である肺や気管支、心臓、胃などの動きの制限も取れ通常通りに動けるようになります。

 つまり呼吸がしやすくなりますし、心臓も正常通りのポンプの役割を果たすことが出来るようになり全身の循環が良くなるという結果になります。 

 では最後リコイルテクニックを行い施術は終了。

 結果はどうかというとOさん曰く

 「呼吸がめちゃくちゃしやすくて全身が軽い感じします!!」

 というお言葉を頂きました。

 検査の結果も以下の通りになりました。

 脊柱周り
 ・肩、背中は筋肉がピーンと張っている感じ➡筋肉全体が柔らかくなった
 ・頸椎右c1硬い➡これはまだ硬い
 ・胸椎t1~t4辺り両方硬い➡硬さが薄れ柔軟性が増した

  胸郭
 ・粘弾性かなりない(弾力性がない)➡粘弾性が出た(柔軟性が増した)
 ・胸骨の前を押すと圧痛がある➡圧痛が消えた

  骨盤
 ・歪み事態に特に問題なし ただ動きは悪い感じ➡動きが良くなった

  腹圧
 ・全体的に緊張がある感じ➡お腹を押してもふにゃふにゃになった

通院指導として

 最後にOさんに

 「身体が楽になったのようで良かったです。しかし元々喘息もあるので引き続き改善と定期的にメンテナンスはした方がいい状態は保てると思います」

 と伝えると

「分かりました!!是非よろしくお願いします!!」

 と返事をもらい次回の予約を1週間後に取りお帰りになられました。

 身体が楽になってよかったです^^

最後に

 今回は疲労感と喘息でお悩みの40代男性Oさんー介護職ー松戸市和名ヶ谷在住という題名で書かせて頂きました。

 Oさんの疲労感の原因は過去の小児喘息と2年前のコロナによる胸郭の柔軟性の低下でした。

 なので胸郭の柔軟性を出すような施術を行う事で主訴である全身の疲労感や倦怠感を解決することが出来ました。

 コロナのせいなのか分かりませんがOさんのような方最近めちゃくちゃ増えていると感じています。

 この記事を読んでいる貴方がもしOさんと同じような疲労感や喘息で悩んでいるのであればお力になれるかもしれません。