左膝内側の痛みでお悩みの50代女性Kさんー立ち仕事ー市川市若宮在住
来店された経緯
2024年10月28日、左ひざの痛みでお悩みのKさんがご来店されました。
来店された経緯として5年ほど前から時々足を引きずるぐらい膝が痛くなることが度々あり何とかしたいと色々な整骨院や整体に行っていたが良くなっている感じがせず、そうこうしている内に痛みが治まってはまた痛くなってを繰り返しており、何とか根本的に膝内側の痛みを良くしたいという想いから色々検索をかけていると当店のHPが見つかり
「なんか良さそう!!」
と思い今回来店に至ったそうです。
早速問診へ
では早速Oさんの問診の様子を書いて行きます。
性別年齢は50代女性、現在仕事はパートで立ち仕事をしており週に3回ほど立ち仕事を5時間程度しているそうです。
今回の主訴は左膝内側の痛み、一番痛い動作は朝方や長時間座ったあとの最初の一歩目がズキッと痛みが強く辛いそうです。
その後時間の経過と共に痛みは治まってくるそうですが歩けはするものの体重を掛けれなかったり少し足を引きづるように歩く感じになってしまうので何とかしたいとのこと。
痛みが強いときは触っただけでも痛みがあるとの事。
他にも気になっている症状として、腰痛、肩こりなどがきになるとの事ですが生活に支障はないので今回は気にしていないとの事。
既往歴として大きな病気などはないが5年前に過敏性腸症候群、3年前に逆流性食道炎と診断され症状が辛いときには胃酸を抑える薬を飲んでいるとのこと。
運動は現在していない。
アルコールは1日500ミリのチューハイを1本程度。
ストレスは酷くはないが一応あるとのこと。
やるべき検査についての推測
では問診は終わり必要な検査をしていくのですが、どんな検査をしたらいいのかを推測していきます。
今回の施術で大事になる事は2つあると考えました。
まず1つ目は主訴である左膝内側の痛みに直接関係する膝の可動域や粘弾性など
2つ目は直接左膝の痛みには関係がないかもしれませんが過敏性腸症候群や逆流性食道炎などがあるという事でお腹の圧力の確認
この2つがポイントだと考えました。
では1つ目について書いて行くのですがまず膝の動きについてみていきます。
いいイラストがないので文章での説明になって分かりにくいかもしれませんが膝を伸ばした状態(伸展)を0度とすると膝を曲げる動き(屈曲)は130度ぐらいが正常可動域と言われています。
また正常可動域自体は何度と定義はされていませんが膝は屈曲伸展以外にも内反、外反、前方、後方などの動きがあり、分かりやすいイメージとすると外反するとX脚、内反するとO脚になると言われています。
なので膝はしっかりと屈曲、伸展、内反、外反、前方、後方は出来るのか、また粘弾性はどうなのか(膝周りの組織は硬いのか)を見ることが大事になります。
次に2つ目のお腹の圧力がポイントだと書きました。
簡単に書くとOさんは逆流性食道炎や過敏性腸症候群などの疾患があるのですがそのような方は様々な理由からお腹の動きが悪くなったりすることでお腹がピーンと張っている感じがしたり触ると硬い感じや痛い感じが出たりすることがあります。
そんなお腹を各部位ごとに検査することで大まかにですがどの臓器あたりに負担が掛かっているのか圧力が高まっているのか、という事が分かります。
今回の主訴である左膝内側の痛みには直接的には関係はないかもしれませんが身体というものは1か所だけが悪くなるというより結果としてその箇所だけに負担が掛かり痛みや不調を出している事が多いので膝以外にも悪い所をあぶりだしてあげる事が大事なのとOさんの身体全体の状態の把握のために行っていく事が大事だと思い今回ポイントとさせて頂きました。
では今回行う検査は以下の通りです。
・脊柱の粘弾性の検査(みんなに行っている)
・骨盤の歪みの検査(みんなに行っている)
・膝の可動域の検査
・お腹の圧力の検査
検査開始
では実際の検査の様子を書いて行きます。
まず最初は脊柱の粘弾性の検査になります。この検査は基本来たお客さん皆に行っており、大まかにですが背中、腰全体の悪い所(硬い箇所)が分かります。
結果として
・両t7ーt12が硬い
・左のl2ー4が硬い
・両s1辺りが硬い
という事が分かりました。
骨盤の歪みは問題はありませんでした。
次に膝の可動域です。結果は以下の通りです。
・屈曲 問題なし
・伸展 問題なし
・内反 動き悪い
・外反 問題なし
・前方 動き悪い
・後方 問題なし
という事が分かりました。
最後にお腹の圧力の検査です。結果は
・胸骨部分 中部下部辺りに圧痛あり
・みぞおち部分 強めの圧痛と硬さあり
・へそ周り 硬さと苦しい感じ有
・下腹部 比較的柔らかい感じはするが奥まで押すと痛みあり
という事が分かりました。
問診+検査結果から考えられる事
検査結果から考えられることを書いて行きます。
脊柱
・t7ーt12の硬さ
➡t7は脾臓系、t8は肝臓系、t9は副腎皮質、t10ー12小腸系
・左のl2ーl4
➡l2は腎、l3-4は大腸or卵巣
・両s1辺り
➡子宮や卵巣などの婦人科系
などの内臓と連動すると言われています。
膝
内反と前方に動きが悪い
➡膝がO脚ぽくなっており伸び切ることが出来ていない
お腹の圧力
・胸骨部分とみぞおちが硬く圧痛が強い
➡食道と胃の動きが悪かったり炎症がある可能性がある
・へそ周りの硬さと圧痛あり
➡小腸の動きが悪いor負担が掛かっている
・下腹部のおくの硬さ
➡大腸や子宮などの動きが悪くなっている可能性がある
というような事が分かりました。
この検査結果と問診を照らし合わせていくと以下のような事が考えられます。
おそらく元々ストレスや生活習慣などによって胃や内臓の動きが悪くなり、そのせいで内臓周りが硬くなってしまい猫背になりやすくなっている。
その上運動などもしないので筋力は衰えてしまい姿勢は前傾姿勢になりやすくなり膝は体重を逃がすようにO脚ぽく変化。
その結果今回の左膝内側の痛みが強く出てしまっている。という事が考えられます。
なので今回行う施術は以下の通りです。
膝の内反、後方の動きの悪さを改善するプラス猫背になりにくい状態を作る為に胃や腸に対する施術です。
行っていきます。
施術を開始!!
最初に行った施術は主訴である左膝内側の痛みを取る為の施術になります。
これにはファシアと呼ばれる膝周りの組織に対して施術を行い痛みの緩和をしていきます。
ファシアとはコラーゲンやエラスチンと呼ばれる材質で出来た身体の各部位に存在している網目状の組織です。
下の画像をご覧ください。このように皮膚や脂肪、靭帯、骨など様々な組織をつなげているのがファシアです。
Kさんの場合膝が内反、後方に膝がズレていると書いたのですが当店では場合によりますがバキバキして関節を戻していくような施術はしておらず優しい刺激でこのファシアを調整することで関節の痛みや動きを良くし関節の位置を戻していきます。
では実際に施術を行うのですが方法はこの記事では秘密にしたいと思います。
時間にしては約3分ぐらいですね。
Kさんも受けている途中から「なんか眠くなってきました」というぐらいの優しい刺激です。
では結果はどうなのかKさんに立ってもらい膝の痛みを確認すると最初の痛みが10だとすると6まで減っていました。
これにはKさんもびっくりですよね。
検査をしてもまだ完璧ではないですが先ほどより膝の内反、後方の動きが先ほどより良くなっている事が確認できました。
では次にお腹への施術をしていきます。
検査、問診の結果からおそらく長期間のストレスや生活習慣などによってお腹全体、特にみぞおち辺りに圧痛と硬さがあったのでみぞおち周りの圧力を抜くために胃と肝臓の施術をします。
1個1個ずつ書いて行くと長くなってしまうので今回の記事では時間と結果だけ書いておきます。
施術時間は約10分程で結果としてお腹全体の張り感が10→5に下がりみぞおち部の圧痛と硬さも取れました。
この時点で再度検査してみます。
結果は以下の通りです。
脊柱
・t7-t12辺りの硬さが10→5へ
・左のl2ー4辺りの硬さは10→7へ
・両s1辺りの硬さはまだ残っている
お腹
・全体的な緊張が10→5へ
・奥にはまだ硬さがある様な感じ
膝
・内反の動きは先ほどまでより動くがまだ少し渋い
・後方への動きは先ほどまでより動くがまだ少し渋い
・痛みは10→6になった
最後に軽く背中と腰の硬い脊柱起立筋を約10分程度ほぐしこの日の施術は終了。
合計約45分程の施術になりました。
結果として上記と殆ど変わりませんがKさんの感想として、
「来た時と比べると全然痛みは下がっていますし、身体全体がすっきりした感じがします!!」
というお言葉を頂きました^^
あとは1回で痛みは大分下がったがどうしても1回では戻ってしまいやすいので回数が必要ですと伝え今回はお帰りになられました。
最後のまとめ
今回は左膝内側の痛みでお悩みの50代女性Kさんー立ち仕事ー市川市若宮在住という題名で書かせて頂きました。
今回のKさんの主訴である膝内側の痛みはこれまでのストレスや生活環境なども関係はしますが、膝関節の内側、後方の動きが悪いことによって起きていました。
なので膝の動きをファシアの働きを使って調整することで痛みの緩和、改善をすることが出来ました。
膝の痛みはまだ完璧には取れていませんがKさん自身自分の身体の状態が分かって大分嬉しそうなご様子でした^^
もし膝の痛みでお困りの方がいれば是非ご相談下さい。