逆流性食道炎と左肩の肩こりでお悩みの50代男性Sさんー接客業ー江戸川区東瑞江在住

来店に至った経緯

肩こりの男性

 2024年10月16日に逆流性食道炎とお腹の張り感でお悩みの50代男性Sさんがご来店されました。

 当店に来店された経緯としては元々肩こりが酷くて近くの整体に通っていたがそこまで効果を実感できずにいましたがある日職場の同僚から当店を紹介されたらしく、

 「一度行ってみるか」

 という気持ちになり今回来店されたそうです。

お話を伺ってみた(問診)

 では今回の主訴や気になる症状、Sさんについて伺っていった際の様子を書いて行きたいと思います。

 Sさんについて。

 性別年齢は50代男性、仕事は接客業をしているとの事。

 今回来店された主訴は肩こり。肩こり自体は肩の上あたり、筋肉で言うと僧帽筋の上部繊維辺りと前側の首と肩の境目、筋肉で言うと胸鎖乳突筋や斜角筋の辺りになります。

 特に強く感じるの箇所は左側でずっと首が凝っているような、酷いときには痛みに近いような感じがあったり、腕までしんどくなるとの事ですが肩こりや辛さがしんどくなる動きなどはないそうです。

 少しイメージしやすいように筋肉のイラストも置いておきます。

 他に気になる症状として背中の張り感や全体的な疲労感、倦怠感、お腹の張り感などがありました。

 特に大きな痛みや不調でもないし日常生活に支障が出るような感じではないとの事でしたがやはり地味に辛いらしく何とか少しずつでも改善して日常生活や仕事を元気に過ごしたいとの事。

 既往歴として大きな病気やケガ、外傷などはないとの事ですが約半年前からお腹の張り感が気になり病院で胃カメラの検査をしてみると食道下部の炎症が診られて逆流性食道炎と診断されたそうです。

 飲んでいる薬品名は忘れたとの事ですが現在もお腹が張っている感じがすると胃酸を抑える薬を飲んでいるそうです。大体1週間に2回程度との事。

 仕事は現在接客業をしており10対6ぐらいの割合で立っていることが多いのと5段階4ぐらいの数値でかなりストレスが強いとの事。

 症状もストレスがあったり疲れてくるとしんどくなるそうです。

 現在ほとんど運動はしていない。

 アルコールは月に1回程度付き合いで飲むかのまないか程度。

 便や尿などは異常なし。

 健康診断などでも他に異常がみられる箇所はないとの事でした。

 では次に検査編を書いて行きます。

身体の検査の様子

 では検査編を書いて行くのですが今回の主訴は肩こり、特に左側の肩こりです。

 肩こり自体には検査というものがないのでSさん自身に肩こり感覚を数値にしてもらったのと実際に筋肉を触ったり身体全体の評価をして現在のSさんの身体はどうなっているのか、という事を診ていきます。

 まずSさんの肩こりの実感値としては10がMaxだと左側が6、右側が4でした。

 実際に肩、筋肉で言うと先ほどイラストで張った僧帽筋の上部あたりを触って診るとがちがちに張っている感じがあり確かに左側の方が固まっている感じがありました。

 次に大まかにですが首の可動域を坐位で確認すると右側は全然90度近くまで向けますし、痛みもそこまでないですが左を向く際には70度ぐらい向くと肩と首の境目あたりに痛みというか詰まり感のような感覚があるとの事。

 肩の可動域には左右差はなく問題はなさそうでした。

 次に行った事は胸郭とお腹の圧痛の検査です。

 簡単に言うとSさんにはベットに仰向けになって頂き、胸郭(胸の前の辺り)を押したりお腹のを部位別に分けて押すことで内臓や関節に部に圧力がかかっていないか(負担がかかっている)どうかを調べていくというものです。

 結果はというと押すと胸郭(胸骨の真ん中と下部辺り)に圧痛があり、みぞおち、へその周りには特に強い圧痛と張り感が確認できました。

 ではここまでの結果を軽くまとめていくとこのようになります。

問診編

・性別年齢は50代男性 仕事は接客業をしておりストレスは5段階中4
・主訴は肩こり 特に左側 僧帽筋の上部辺り 酷くなると腕まで痛い
・他にも背中の張り感、疲労感、倦怠感、お腹の張り感有
・既往歴として半年前に逆流性食道炎と診断されたまに胃酸を抑える薬を服用
・ストレスで症状が強くなる
・運動はしない
・アルコールは月に1回程度

検査編

・左右差は左6、右4で辛い
・触るとがちがちに張っている感じ 左側の方が張っている感じ
・首の可動域(坐位) 右90度 左70度
・胸郭(胸骨の前あたり)に圧痛あり、みぞおちとへそ周りに強い圧痛と張り感有

 ということが分かりました。

 これらの事から何がかんがえられるのかを考え施術していきます。

Sさんの症状についての推測

 まずSさんの今回の主訴は肩こりです。

 特に肩こりを強く感じるのは左側なんですがSさんが肩こりを強く感じる原因と考えられるのは主に2つあると考えられます。

 1つ目はストレスが強くなったりすることで肩こりが酷くなるという事は交感神経の緊張が関係していると考えられます。

 解剖的に説明すると今回肩こりを感じているのは僧帽筋の上部繊維辺りになります。

 僧帽筋や胸鎖乳突筋と呼ばれる筋肉の支配神経は脳神経の6番目副神経と頚神経叢の3.4番目の支配を受けており、この支配神経である副神経には自律神経線維が含まれています。

 つまりストレスや精神的に何かしら緊張するような場面にいる時は働く(筋肉が緊張する)という事になります。

 Sさんに置き換えると仕事中に何かしらのストレスを感じる→交感神経が働く→自律神経線維を含む僧帽筋なども緊張してしまう

 という事になります。

 次に2つ目が胃の問題です。

 これは内臓体制反射と呼ばれる反射の1つでもありますがどういう事なのかというと内臓の炎症や機能障害などが身体の機能やある特定の部位に投影されるというものです。

 よく関連痛と呼ばれるものであり有名な所だと心臓が悪いと左肩に痛みを感じたりアルコールなどで急性膵炎などになると背中が痛くなると言われています。

 その反射の1部で胃が悪いと左肩、もしくは左の首辺りに痛みが出やすいとされています。

 さらに胸郭を押して圧痛を確認すると胸骨の中部と下部にも圧痛が確認できました。

 これも反射の1つで胸骨の下には気管支や食道などがありどちらかに炎症があると胸骨に炎症が反映(痛みが)されるとされています。

 胸骨の部位がイメージしにくいかたはイラスト張っておくので参考にどうぞ。

 また問診の時点でもSさんは半年前から胃に張り感などがあり医療機関で逆流性食道炎と診断されているためおそらく食道の下部にあたりに炎症が起きているという事が推測出来ます。

 なので今回Sさんが肩こりを感じている原因は、ストレスによる交感神経の興奮と胃の炎症や機能障害になると推測出来ました。

 ではどんな施術をするのか書いて行きマウス。

施術編+効果

 今回のSさんの肩こりの原因は交感神経による筋肉の過緊張と胃の機能障害だと書きました。

 なので行う施術は自律神経の調整という意味で頭仙系への施術(緊張を解く)と胃の機能を高めるために胃への内臓マニュピレーションを入れていきたいと思います。

 最初に行うのは自律神経への施術です。

 まずは頭仙系と書いたので頭への施術、これにはCV4という脳への循環を促すテクニックを使います。

 次に仙骨への施術はファシアを使った仙骨リリースというやり方を行います。

 やり方は書くと長くなるので省きますが時間にして約10分程。

 受け手側かすると何されてるかよくわからないけどすごく気持ちいい方法になりこの方法を行うと副交感神経が優位になり気持ちよくリラックスしやすくなります。

 Sさんも

 「なんか良くわからないけど凄く眠くなった」

 という感想も仰って頂きました。

 次に胃への内臓マニュピレーションを行いました。

 これは何かというと実は胃に限らず内臓というものはある特定の動きをすようにできておりその動きをするお陰で循環が良くなったりその臓器が正常に働くことが出来るとされています。

 今回で言うと胃というものは蠕動運動という運動を行っており胃へのマニュピレーションとは術者(私)が意図的に外部から胃を動かし胃の動きを正常化していくという手技になります。

 時間にして5分程度ですね。

 施術はこれで終了です。問診検査と合わせて約40分程度でした。

 では効果はどうかというと。

 肩こりの実感値として来店当初が10だとすると4へ減り、術者(私)が触っても先ほどまでの筋肉のがちがちな感じは取れていました。

 可動域も見ると先ほどまで70度ぐらいしか見れなかった左側が90度ぐらいになり左右差は消え、肩の詰まり感も消えていました。

 あとSさん曰く息が吸いやすいし、胸が張れる感じがしてスッキリしているとの事でした。

最後の指導

 施術はこれで終了し最後お伝えしたことは、

 「ストレスがおおもとの原因なのでストレスを消さない限り症状は出る可能性はありますが身体を整えていくと症状が出にくくなります。なので全体を整えていくために少し回数とSさん自身も身体を動かしたりストレス発散できるものを見つけると効果はどんどん長続きしていくと思います。」

 と伝えました。

 Sさんも、

 「分かりました。年齢も年齢だしこれから元気に過ごしたいのでよろしくお願いします」

 と言っていただきこの日はお帰りになられました。

その後

 最初当店に来店されたのは10月16日でその5日後、10月21日に再度ご来店頂きました。

 身体の様子をうかがうと

 「次の日身体がめちゃくちゃ軽くて最高でした!」

 という嬉しいお言葉を頂きました。

 けど一応まだ肩こりは10段階のうち5ぐらいはあるそうなので引き続き同じような施術してお帰りになられました。

 このまま身体が軽くなると良いですね^^

最後のまとめ

 今回は逆流性食道炎と左肩の肩こりでお悩みの50代男性Sさんー接客業ー江戸川区東瑞江在住という題名で記事を書かせて頂きました。

 Sさん本来の主訴は肩こりなんですが今回はその原因の1つとして逆流性食道炎があったので今回左肩の肩こりと逆流性食道炎という題名を付けさせて頂きました。

 Sさんについてや身体の構造、実際の施術や経過など。

 参考になりましたでしょうか?

 身体というものは意外な所から不調が出たりします。もし同じような症状の方がいれば参考になれば幸いです^^