コロナ後の全身の倦怠感でお悩みの30代男性Sさんーデスクワークー市川市鬼越在住

初めに

 2024年10月1日、全身の倦怠感でお悩みのSさんがご来店されました。

 来店された経緯として

 「どこも痛くはないけど身体が全体的に重いのと疲れが取れない」

 というもやもやした気持ちと感覚がここ半年ぐらい強くあり、なんとか出来ないかなと思い色々ネットで調べていたら当店のHPが出て来ていいかも!と思い今回の来店に至ったそうです。

Sさんについて

 今回のお客様は30代男性sさん、仕事はデスクワークをしており基本的に1日中座ってパソコンを使って仕事をしているそうです。

 主訴は全身の倦怠感と疲れが取れない感じを何とかしたいとの事。

 どこかが痛いという感じでもないが朝起きても寝た気がしなかったり、すっきり!!という感覚がないそうです。

 他にも気になる症状としては天気が悪いときの何となくする頭痛、身体の重さ、長時間歩いている時の腰痛、背中の張り感などがありました。

 既往歴として大きい病気などはないが2年前にコロナになり今年の2024年1月にもコロナになり両方とも熱などはあまり上がらなかったが咳が酷くて喋るのもつらくしんどかったとの事です。

 けがは6年前に右足の2、3番目の中足骨という足の甲あたりの骨を折ったらしいです。

 持病などは無し。

 現在運動は週一ぐらいでランニングを30分程度。

 喫煙は無し。

 アルコールは月に2、3回程度は付き合いでのみに行くとの事。

 睡眠時間は大体7時間程度。

 ストレスは5段階中4。

 健康診断などの数値では異常なし。

 というような事が聞けました。

 では次に検査編を書いて行きます。

身体の検査について

 では次にSさんの今回の主訴である全身の倦怠感は何が原因かを突き止めるべく検査をしてきます。

 まず問診の中からポイントを抜き出してそこに関係しそうなところを検査していきます。

 今回のポイント3つほどあり1つは、悪天候の際に頭痛があったり、身体が重いという事は気圧による循環不良があるという事が考えられます。

 他にもストレスが5段階中4という事を含めるとおそらくストレスなどによって交感神経の動きが高まり無意識に身体の緊張が抜けにくくなっている状態、つまり自律神経も乱れ気味という事が考えられます。

 2つ目はコロナの時に咳が酷かったという事はあるのですが健康診断などでは異常がないですし運動も軽めではありますがしているので内臓や何かしらの病気という事も考えずらいです。

 3つ目は背中の張り感や骨を折った事があるという点からもしかしたら昔のケガを庇って骨格が歪んでいたり、単純に筋肉が硬いのかなという事が考えられます。

 では3つのポイントからどんな検査をすればいいのかというと選択できる検査は以下の通りかなと推測。

・脊柱の粘弾性の検査(背中周りが硬いかどうか)
・骨盤の歪み(関節がズレていないかどうか)
・内臓に対する腹圧の検査(内臓や胸郭に問題はないかどうか)

 この3つを行う事である程度施術のポイントが絞れて来るかなと考えられたので実際に検査を行っていきます。

実際の検査

 まず最初に行う検査は脊柱の検査です。

 厳密にいうと脊柱の周りの組織の検査ですね。可動域や弾力性があるかどうかという感じです。

 やり方はSさんにベットに座った状態を維持してもらい胸の前で腕を交差し固定してもらいます。その固定した状態で術者(私)がSさんの肩をそれぞれ胸椎、胸椎移行部、腰椎に向けて押していきどこか引っかかる所や違和感がある所を探していきます。

 ではまずこの結果として左右共に胸椎の1番から4番あたりは硬い感じと見た目にも何となく平べったくなっているという事が分かりました。

 あとは左右共に腰椎の3番目あたりが硬いことも分かりました。

 次に骨盤の歪みです。

 骨盤の歪みの見方は色々あるのですが見る箇所は上前腸骨棘や上後腸骨棘と呼ばれる骨や恥骨の位置などを指標としてみていきます。

 結果として左の仙腸関節の渋い感じはあるけどそこまで大きな歪みはないことが分かりました。

 最後に行う検査は内臓に対する腹圧の検査です。

 簡単に言うと動きの悪い内臓や普段何かしらの理由で負担の掛かっている内臓というものは圧力がかかってしまい押したりすると痛みが出たり嫌な感じがでたりします。

 なので術者が意図的に押していき痛みや嫌な感じが出ない確認していくという検査です。

 結果として胸郭(前面)の粘弾性がない(硬い)事とお腹全体が張っていることが確認できました。

 では今回の検査から何がかんがえられ、どこを施術すればいいのかという推測を立てていきます。

検査結果から推測

 検査の結果と問診での推測からSさんの身体はどういう状態なのか推測を立てていきます。

 まず脊柱の検査で胸椎の1から4番の動きが悪いという事と何となく平べったくなっている事が分かりました。

 この結果はどういう事かというと内臓で言うと胸椎の1番から4番の前面には気管支や心臓、肺などがあり、神経的にも肺や胃などの神経が主に出るとされています。

 つまり何らかの原因で肺や心臓、気管支、胃の動きが動きが悪くなってしまい神経を通して胸椎の1~4付近が緊張し硬くなってる事が考えられ、

 また背中の胸椎の神経は胸腰系と呼ばれており主に交感神経が多く分布されていると言われているのでストレスが5段階中4という事で普段ストレスが強いという事から力がぬけにくい、リラックスできていないことも考えられます。

 次に骨盤の歪みはそんなに大きく歪んでいるわけでは無く渋い感じがするという点から仙腸関節自体に問題があるわけでは無くどこかの補正のせいで動きが渋くなっているという事が考えられます。

 庇っているという事ですね。

 最後に胸郭の粘弾性がないのとお腹が張っているという点なんですが胸郭とは胸骨、肋骨、胸椎の事になるのですが胸郭の中には肺や心臓、気管支、食道などが主に入りその大事な臓器を守っているのが胸郭になります。

 イメージとしてイラストを貼りますね。この部分が胸郭です。

 この胸郭の粘弾性がないという事は胸郭の組織である、筋肉や靭帯、関節などが動きが悪くなっているという事になるのですが、胸郭の粘弾性が無くなる原因として挙げられるのは明らかな猫背や長時間のデスクワークなどを始め、肺や気管支、食道、心臓などの疾患、または炎症があった人は胸郭の粘弾性が無くなると言われています。

 また腹圧の検査ではお腹全体が張っている事が確認できたのですがお腹が全体が張るという事は神経の関係上、何らかの病気でもない限り身体が緊張状態にありリラックスできていないという事が考えられます。

 以上の事をまとめていくとこのようになります。

 おそらく元々生活上ストレスが強く身体全体の緊張は抜きにくいという事もありつつ、過去2回のコロナによって気管支、もしくは肺に炎症が生じ組織的な関係で胸郭の柔軟性が無くなってしまっている事が考えられます。

 そのせいで今回の主訴である全身の倦怠感が出てしまい、他にも呼吸が浅い、背中の緊張が抜けない、疲れやすいなどの症状が出て居ることが推測出来ました。

 ではここまで推測できたので実際に施術をしていきます。

施術開始

 上記で原因について書きました。

 ではそんなSさんにどんな施術をするのかというと主に粘弾性の無くなっている胸郭の施術をストレスによる緊張緩和の為の自律神経への施術をしていきます。

 まずは最初自律神経の施術からするのですがまず触る場所は頭と仙骨です。

 頭と首と仙骨部分は頭仙系と呼ばれ副交感神経が多いとされており、つまり頭、首、仙骨部分に刺激を入れると身体はリラックスしやすくなるという事になります。

 やり方は仰向けでおこなうのですが細かいとことは文章で書くと長くなるので省きます。

 大体時間として10分ぐらいです。

 この時点でSさんは「めっちゃ力がぬけて気持ちいいです」と眠そうにしていました。

 次に胸郭周りの施術なんですがこれは胸郭周りの固まっている筋肉をほぐすのとストレッチ、そして最後にリコイルテクニックという胸郭の関節に柔軟性を付けていくような施術をしていきます。

 まずは筋肉へのほぐしです。

 胸の前、脇腹、背中、それぞれにいい感じに揉み解すような刺激を入れていきます。

 時間にして15分ぐらいですね。

 この時点で問診と検査を合わせると45分ぐらいです。

 最後にリコイルテクニックなんですがやり方は秘密にします。皆さん少しびっくりするようなやり方です。

 これは時間にして3分ぐらいですかね。

 この時点で約50分経過したのでこの日の施術はこれで終了。

 効果はどうだったかというとまず脊柱の粘弾性は明らかに改善し動きやすくなり、仙腸関節の渋さも無くなり、お腹の硬さは押すとまだ奥が硬い感じはしますがお腹全体的な張り感は取れていました。

 そして何よりSさんのお言葉として、

 「身体全体がすっきりして軽いのと息がしやすいです!!凄いいい!!」

 という感想を頂きました。

 最後にストレスで緊張はしちゃうのでストレスがある限りたまには施術した方がいい事と、胸郭の粘弾性がないせいで呼吸が浅くなり疲れが取れないことも考えられるので胸郭の粘弾性を出していく、

 また身体全体のバランスを整えていくという事を含めて3回は近いうちに来た方がいいですよと伝え次回の予約を1週間後に取りお帰りになられました。

1週間後のSさんの様子

 1週間後Sさんがご来店されました。

 最初の施術から時間が経過したが身体の様子や主訴の全身の倦怠感はどうですかと聞くと、 

 「次の日凄い身体が軽くてびっくりしました!けど少しずつ軽くまた背中が張ってきた感じがします笑」

 というお言葉を頂きました。

最後のまとめ

 今回の記事はコロナ後の全身の倦怠感でお悩みの30代男性Sさんーデスクワークー市川市鬼越在住という題名で書かせていただきました。

 書いた内容は、主訴について、考えられる原因、検査、推測、実際の施術と後日の様子などを書かせていただきました。

 とりあえず1回で推測通り主訴である全身の倦怠感は解消しSさんも効果にびっくりしてました。

 しかし勿論1回で身体が全て良くなるわけでは無いので数回は施術を受ければどんどん効果は長持ちし、身体は楽になる事を伝えると笑顔で

「身体が楽になるなら通います!!」

 という返事を頂きました。

 もし同じようなお悩みの方の参考になれば幸いです^^