【施術事例】左足のシビレとヘルニアが改善!40代男性Nさん船橋市西船在住

左足のしびれとヘルニアを繰り返す理由とは?2度のむち打ちが引き起こした「まさかの不調」


こんにちは!船橋市西船橋にある整体院ゆいまーるです。

「足がしびれて歩くのもつらい…」「ヘルニアが何度も再発して、もうどうしたらいいか分からない…」

もしあなたがそんな悩みを抱えているなら、今回の記事はきっとお役に立てるはずです。長年苦しんできた体の不調に、意外な原因が隠されていることがあるからです。

2023年10月23日、当院に左足のしびれとヘルニアでお悩みのNさん(40代男性)がご来店されました。船橋市西船橋にお住まいのNさんは、2023年5月に当院がオープンした頃から「何ができるんだろう?」とお店が気になっていたそうです。そして、整体サロンだと分かると「これは行ってみたい!」と思っていたところに、ちょうど家のポストに当院のチラシが入っていたことで、「よし、行ってみよう!」と決意され、ご来店くださいました。

今回は、Nさんの左足のしびれとヘルニアが、どのようにして改善へと向かったのかを詳しくご紹介します。


「朝起きるのが一番しんどい」Nさんの左足のしびれ:問診編


Nさんは40代の男性で、建築業のお仕事をされています。朝から晩まで働く日が多く、かなりお忙しいとのこと。奥さんと2人のお子さんがいて、休日には小学校でサッカーを教えるほどのサッカー好きだそうです。

そんなNさんですが、当院にお越しいただいた時は、左足のしびれと左お尻の痛みがあり、歩くのもかなりつらそうでした。

詳しくお話を伺っていくと、ご来店される2週間前から、歩いている時や仕事中、そして特に「朝起きる時」に、腰痛と腰から左お尻、左ひざの裏にかけてしびれとズキッとする痛みが出るようになったとのこと。右ひざの裏も左足ほどではないものの、張っている感じがあるそうです。

過去の病歴と現在の状況

Nさんのこれまでの既往歴(過去の病気や怪我)を確認していくと、重要な情報が明らかになりました。

  • 高校生の頃: 交通事故で「むち打ち」を経験。病院で痛み止めを処方される。
  • 同じく高校生の頃: むち打ちの後、足にしびれが出るようになり、病院でヘルニアと診断。痛み止めと湿布を処方される。
  • 22歳頃: 再び交通事故に遭い、2度目の「むち打ち」。首にしばらくコルセットを付けていたそうです。

その後も、ヘルニアが何度も再発しては治るのを繰り返していたそうですが、特にひどかったのは、当院に来る1年前のことでした。**「歩けないぐらいのしびれと痛み」**が襲い、再び病院に行くとヘルニアと診断されたものの、「どうしようもない」と言われ、湿布と痛み止めを処方されただけだったそうです。

途方に暮れて他の病院も2ヶ所回ったそうですが、どこも同じように「匙(さじ)を投げられた」と感じたとのこと。気づけば半年が経ち、時間の経過とともにヘルニアの症状も少し楽になっていったものの、それでもまだ左足にしびれと痛みが残っていたため、当院にご来店されたそうです。

現在、Nさんはコレステロールの薬を飲んでおり、ヘルニアの痛みがひどい時には痛み止めも服用しているとのことでした。

ここまでの情報まとめ

  • 40代男性、サッカー好き。
  • 主な悩みは左足のしびれ。特に朝起きる時が一番つらい。
  • 高校生の頃、交通事故でむち打ちを経験し、その後ヘルニアを発症
  • 22歳頃、再び交通事故で2度目のむち打ち
  • ヘルニアを繰り返しており、病院では痛み止めのみで根本的な処置はなし。
  • 現在、コレステロールの薬を服用中。ひどい時は痛み止めも。

ここでポイントとなるのは、むち打ちを2回経験していることと、ヘルニアを何度も繰り返していることの2点です。

では、次に具体的な検査に移っていきましょう。


左足のしびれとヘルニア:検査編「何が原因でしびれるのか?」


左足のしびれとヘルニアの検査では、まず「何をすると痛みやしびれが増すのか」を確認することで、どの神経が影響を受けているのかを特定し、施術の方向性を決めていきます。

1.体の動きと症状の変化

まずは日常的に行うような、立って腰を前後に曲げてもらい、左足のしびれが増すかどうかを確認しました。

  • 前屈(腰を前に曲げる): 大丈夫
  • 後屈(腰を反らす): 左のお尻と左足のしびれが強くなる

2.感覚と筋力のテスト

次に、神経に異常がないかを確認するため、感覚テストと筋力検査を行いました。

  • 感覚テスト: 仰向けに寝てもらい、両足の同じ場所を触って左右で感覚に違いがないかを見ます。結果、**左足のすねの外側あたりに「なんとなく鈍い感じがある」**ことが分かりました。
  • 腸腰筋(ちょうようきん)の筋力検査: 仰向けで股関節と膝を90度に曲げた状態で、術者が押す力に抵抗してもらい、体勢を維持できるかを見ます。結果、右も弱いものの、特に左の腸腰筋が非常に弱いことが分かりました。
  • SLRテスト(坐骨神経のテスト): これは坐骨神経の圧迫や炎症を調べるテストで、左側が明らかに陽性でした。

他にも細かい検査は行いましたが、これまでの検査で十分にNさんの状態を把握できました。

検査からわかったことのまとめ

  • 立った状態で腰を反らすと、左のお尻と左足のしびれが強くなる
  • 左足のすねの外側の感覚が鈍い(神経の支配領域から見て、腰椎5番あたりの神経が影響を受けている可能性が高い)。
  • 左の腸腰筋の筋力が弱い
  • SLRテストが左で陽性

もちろん、ヘルニアを確実に診断するにはMRIやレントゲンなどの画像検査が必要ですが、このような徒手検査(手で触って行う検査)だけでも、神経の状態や筋肉の状態をある程度把握することができます。

では、これらの問診と検査で分かったことをまとめ、今回の左足のしびれとヘルニアに対する施術の方向性を決めていきましょう。


問診・検査のまとめと「意外な」施術の方向性


まず、問診で分かった重要なポイントは以下の2点です。

  • 高校生の頃に交通事故でむち打ちを1回
  • 22歳の時にも交通事故でむち打ちを1回
  • 高校生の頃のむち打ちの後からヘルニアになった

次に、検査で分かったことです。

  • 腰を反らすと症状が悪化する。
  • 左足は神経テスト、感覚テストともに陽性(腰椎L5あたりの神経が影響)。

これらの結果から、どこを施術しなければならないのか? 実はそれは**ヘルニアそのものではなく、「高校生の頃のむち打ち」**だと推測しました!

問診で症状を聞いたり、検査でどこの神経が障害されているのかを把握することはできましたが、時系列で考えると、全ての大元は高校生時代のむち打ちにあると強く推測できたのです。

なので、今回の左足のしびれとヘルニアに対する治療は、高校生時代のむち打ち、つまり首の施術を行う、という方向性に決定しました。

「なぜ左足のしびれとヘルニアなのにむち打ち?」と疑問に思うかもしれません。そこで、少し「むち打ち」について掘り下げてお話ししたいと思います。


「むち打ち」が体に与える予想外の影響とは?


「むち打ち」の正式名称は「頸椎捻挫(けいついねんざ)」などと呼ばれ、交通事故や強い衝撃によって首の骨やその周りの組織が損傷し、首の痛みや様々な症状を出すものです。

主な原因は交通事故などですが、強い衝撃を受ければ誰でもなる可能性があります。症状は、首の痛みだけでなく、自律神経の不乱、めまい、吐き気、顎関節症など、多岐にわたります。

しかし、むち打ちはレントゲンやMRIなどで検査をしても異常が見つからないことが多く、医療機関では安静、首の固定、痛み止めや湿布の処方が一般的となっています。これはつまり、首の組織に明らかな異常が見られないため、あとは時間の経過を待つしかない、という状況になりがちなのです。

このようなむち打ちですが、当院では少し異なる見方をしています。

当院が考える「むち打ち」と身体の関係

当院のむち打ちに対する考え方は少し独特です。解剖学的なお話になりますが、首、特に後頭部あたりには「神経の受容体」と呼ばれるものが非常に多く分布しています。これらは、圧力、振動、皮膚の伸び縮みなどを感知し、その信号に応じて反射的に身体を反応させる働きをしています。

例えば、太ももに10個の受容体があると仮定すると、後頭部の組織には40〜50個あると言われています。つまり、首は他の身体の部位に比べて4〜5倍も衝撃を受け取りやすい、と考えることができるのです。これが、当院が「首がむち打ちになりやすい理由」だと考えている点です。

もちろん、むち打ちによって首が動かせないほどの損傷がある場合は、骨に異常がなくても、靭帯や筋肉が炎症を起こしている可能性が高いため、安静が非常に重要になります。

しかし、本当に大事なのは、炎症期が終わり、むち打ちの痛みが取れた「後の首の組織の状態」です。

むち打ちによって損傷し、安静や固定を行った後の首は、柔軟性が落ちていたり、首の筋肉が固まったままになっていることが多いのです。

もし首が固まったままだとどうなるでしょうか? 首は、一番最初に頭蓋骨、そして脳と背骨をつなぐ「通路」となっています。

もしこの重要な通路がずっと塞がれていたり、狭まっていたりすると考えたら、全身に影響が出てもおかしくないと思いませんか?

首の骨(頸椎)の一番目は、以下の画像のような形をしています。

(当院の模型) この首の骨がむち打ちによって悪くなると、その中を通る神経や血管、脊髄など、体にとって非常に重要な組織の流れが妨げられる可能性があります。もちろん、背骨のほとんど全てにこの通り道はありますが、その一番最初の部分が動きにくくなることで、首から下の組織、内臓や筋肉、あるいは身体全体のパフォーマンスが低下してしまうことが考えられるのです。

今回のNさんの問診と検査の結果は、まさにこのパターンでした。高校生時代にむち打ちをしたことにより、それがヘルニア、そして腰や左足のしびれへと繋がっているのではないか、と考えたのです。

では、実際に左足のしびれとヘルニアの施術に移っていきましょう。


左足のしびれとヘルニア:施術編と劇的な結果!


上記の考察から、左足のしびれとヘルニアの原因はむち打ちにあると推測しました。そこで、首の骨と筋肉の動きと硬さを取るような施術を行いました。

施術内容

Nさんにはまずうつ伏せになってもらい、後頭部に鍼を6本ほど刺し、10分ほど置鍼(ちしん)しました。

その後、仰向けになってもらい、首の筋肉をほぐすように5分程度手技でアプローチ。さらに、頸椎の一番目(首の骨の最上部)の動きが悪そうだったので、関節を「ちょっと動かす」ような施術を数秒行いました。

施術後の結果

そして、施術後の状態を確認すると、Nさんは「痛みもしびれも取れました!」と驚きの声をあげられました。

100%ではないものの、しびれも痛みも**「10」から「2」くらいまで劇的に軽減**しました。立った状態での後屈(腰を反らす動き)、仰向けになった状態での感覚検査、筋力検査、SLRテストも全て、痛みが格段に下がったのです。

これにはNさんも「すごい!」と、にやにやしながら大変喜んでいらっしゃいました。

この時点で問診と検査を含め、約30分少々が経過していました。少し時間が余ったため、気持ちとして10分程度腰回りもほぐして、この日の施術は終了です。

一度の施術ですべての硬さを取り切ることはできないため、「また近いうちに来てください」とお伝えし、5日後に次回の予約を取り、お帰りになられました。

後日談:しびれと痛みがほぼ気にならない状態へ

5日後にNさんがご来店された際に、痛みと左足のしびれがどうなっているか確認すると、「左足のしびれも腰の痛みも、ほとんど気にならなくなってきた」とのことでした。その日も前回と同じような施術を行い、終了しました。

現在、この記事を書いているのは、Nさんが最初にご来店されてから半年以上が経過しています。嬉しいことに、Nさんの左足のしびれも痛みも、再発していないそうです。

つまり、今回の左足のしびれと、Nさんを長年苦しめてきたヘルニアの原因は、まさに**「むち打ち」にあった**、ということが明らかになったのです。


最後に:あなたの体の不調、諦めていませんか?


今回は、左足のしびれとヘルニアにお悩みの40代男性、建築業のNさんの症例をご紹介しました。左足のしびれとヘルニアの原因について、そしてむち打ちとの意外な関連性について詳しくお話しさせていただきました。

もし、あなたもNさんのように、

  • 病院でヘルニアと診断されたけれど、なかなか改善しない
  • 足のしびれや腰の痛みを繰り返している
  • 過去にむち打ちの経験がある

といったお悩みを抱えているなら、ぜひこの記事を参考にしていただきたいと思います。

私たちは船橋市西船橋にある小さなお店ですが、体の不調でお困りの方がいれば、いつでもその助けになりたいと強く願っています。そのために、私たちは日々、知識の勉強も、技術の努力も惜しみません。

どうぞお気軽にLINE、お電話で、まずはご相談ください。あなたの力になれたら大変嬉しく思います。

地域名も意識して


左足のしびれとヘルニアを繰り返す理由とは?西船橋のあなたを悩ませる「まさかの不調」の根源

こんにちは!船橋市西船橋にある整体院ゆいまーるです。

「足がしびれて歩くのもつらい…」「ヘルニアが何度も再発して、もうどうしたらいいか分からない…」

もしあなたがそんな悩みを抱えているなら、今回の記事はきっとお役に立てるはずです。長年苦しんできた体の不調に、意外な原因が隠されていることがあるからです。

2023年10月23日、当院に左足のしびれとヘルニアでお悩みのNさん(40代男性)がご来店されました。船橋市西船橋にお住まいのNさんは、2023年5月に当院がオープンした頃から「何ができるんだろう?」とお店が気になっていたそうです。そして、整体サロンだと分かると「これは行ってみたい!」と思っていたところに、ちょうどご自宅のポストに当院のチラシが入っていたことで、「よし、行ってみよう!」と決意され、ご来店くださいました。

今回は、Nさんの左足のしびれとヘルニアが、どのようにして改善へと向かったのかを詳しくご紹介します。西船橋にお住まいのあなたも、ぜひ読み進めてみてください。


「朝起きるのが一番しんどい」Nさんの左足のしびれ:問診編

Nさんは40代の男性で、建築業のお仕事をされています。朝から晩まで働く日が多く、かなりお忙しいとのこと。奥さんと2人のお子さんがいて、休日には小学校でサッカーを教えるほどのサッカー好きだそうです。

そんなNさんですが、当院にお越しいただいた時は、左足のしびれと左お尻の痛みがあり、歩くのもかなりつらそうでした。

詳しくお話を伺っていくと、ご来店される2週間前から、歩いている時や仕事中、そして特に「朝起きる時」に、腰痛と腰から左お尻、左ひざの裏にかけてしびれとズキッとする痛みが出るようになったとのこと。右ひざの裏も左足ほどではないものの、張っている感じがあるそうです。

過去の病歴と現在の状況

Nさんのこれまでの既往歴(過去の病気や怪我)を確認していくと、重要な情報が明らかになりました。

  • 高校生の頃: 交通事故で「むち打ち」を経験。病院で痛み止めを処方される。
  • 同じく高校生の頃: むち打ちの後、足にしびれが出るようになり、病院でヘルニアと診断。痛み止めと湿布を処方される。
  • 22歳頃: 再び交通事故に遭い、2度目の「むち打ち」。首にしばらくコルセットを付けていたそうです。

その後も、ヘルニアが何度も再発しては治るのを繰り返していたそうですが、特にひどかったのは、当院に来る1年前のことでした。**「歩けないぐらいのしびれと痛み」**が襲い、再び病院に行くとヘルニアと診断されたものの、「どうしようもない」と言われ、湿布と痛み止めを処方されただけだったそうです。

途方に暮れて他の病院も2ヶ所回ったそうですが、どこも同じように「匙(さじ)を投げられた」と感じたとのこと。気づけば半年が経ち、時間の経過とともにヘルニアの症状も少し楽になっていったものの、それでもまだ左足にしびれと痛みが残っていたため、当院にご来店されたそうです。

現在、Nさんはコレステロールの薬を飲んでおり、ヘルニアの痛みがひどい時には痛み止めも服用しているとのことでした。

ここまでの情報まとめ

  • 40代男性、サッカー好き
  • 主な悩みは左足のしびれ。特に朝起きる時が一番つらい。
  • 高校生の頃、交通事故でむち打ちを経験し、その後ヘルニアを発症
  • 22歳頃、再び交通事故で2度目のむち打ち
  • ヘルニアを繰り返しており、病院では痛み止めのみで根本的な処置はなし。
  • 現在、コレステロールの薬を服用中。ひどい時は痛み止めも。

ここでポイントとなるのは、むち打ちを2回経験していることと、ヘルニアを何度も繰り返していることの2点です。

では、次に具体的な検査に移っていきましょう。


左足のしびれとヘルニア:検査編「何が原因でしびれるのか?」

左足のしびれとヘルニアの検査では、まず「何をすると痛みやしびれが増すのか」を確認することで、どの神経が影響を受けているのかを特定し、施術の方向性を決めていきます。

1.体の動きと症状の変化

まずは日常的に行うような、立って腰を前後に曲げてもらい、左足のしびれが増すかどうかを確認しました。

  • 前屈(腰を前に曲げる): 大丈夫
  • 後屈(腰を反らす): 左のお尻と左足のしびれが強くなる

2.感覚と筋力のテスト

次に、神経に異常がないかを確認するため、感覚テストと筋力検査を行いました。

  • 感覚テスト: 仰向けに寝てもらい、両足の同じ場所を触って左右で感覚に違いがないかを見ます。結果、**左足のすねの外側あたりに「なんとなく鈍い感じがある」**ことが分かりました。
  • 腸腰筋(ちょうようきん)の筋力検査: 仰向けで股関節と膝を90度に曲げた状態で、術者が押す力に抵抗してもらい、体勢を維持できるかを見ます。結果、右も弱いものの、特に左の腸腰筋が非常に弱いことが分かりました。
  • SLRテスト(坐骨神経のテスト): これは坐骨神経の圧迫や炎症を調べるテストで、左側が明らかに陽性でした。

他にも細かい検査は行いましたが、これまでの検査で十分にNさんの状態を把握できました。

検査からわかったことのまとめ

  • 立った状態で腰を反らすと、左のお尻と左足のしびれが強くなる
  • 左足のすねの外側の感覚が鈍い(神経の支配領域から見て、腰椎5番あたりの神経が影響を受けている可能性が高い)。
  • 左の腸腰筋の筋力が弱い
  • SLRテストが左で陽性

もちろん、ヘルニアを確実に診断するにはMRIやレントゲンなどの画像検査が必要ですが、このような徒手検査(手で触って行う検査)だけでも、神経の状態や筋肉の状態をある程度把握することができます。

では、これらの問診と検査で分かったことをまとめ、今回の左足のしびれとヘルニアに対する施術の方向性を決めていきましょう。


問診・検査のまとめと「意外な」施術の方向性

まず、問診で分かった重要なポイントは以下の2点です。

  • 高校生の頃に交通事故でむち打ちを1回
  • 22歳の時にも交通事故でむち打ちを1回
  • 高校生の頃のむち打ちの後からヘルニアになった

次に、検査で分かったことです。

  • 腰を反らすと症状が悪化する。
  • 左足は神経テスト、感覚テストともに陽性(腰椎L5あたりの神経が影響)。

これらの結果から、どこを施術しなければならないのか? 実はそれは**ヘルニアそのものではなく、「高校生の頃のむち打ち」**だと推測しました!

問診で症状を聞いたり、検査でどこの神経が障害されているのかを把握することはできましたが、時系列で考えると、全ての大元は高校生時代のむち打ちにあると強く推測できたのです。

なので、今回の左足のしびれとヘルニアに対する治療は、高校生時代のむち打ち、つまり首の施術を行う、という方向性に決定しました。

「なぜ左足のしびれとヘルニアなのにむち打ち?」と疑問に思うかもしれません。そこで、少し「むち打ち」について掘り下げてお話ししたいと思います。


「むち打ち」が体に与える予想外の影響とは?

「むち打ち」の正式名称は「頸椎捻挫(けいついねんざ)」などと呼ばれ、交通事故や強い衝撃によって首の骨やその周りの組織が損傷し、首の痛みや様々な症状を出すものです。

主な原因は交通事故などですが、強い衝撃を受ければ誰でもなる可能性があります。症状は、首の痛みだけでなく、自律神経の不乱、めまい、吐き気、顎関節症など、多岐にわたります。

しかし、むち打ちはレントゲンやMRIなどで検査をしても異常が見つからないことが多く、医療機関では安静、首の固定、痛み止めや湿布の処方が一般的となっています。これはつまり、首の組織に明らかな異常が見られないため、あとは時間の経過を待つしかない、という状況になりがちなのです。

このようなむち打ちですが、当院では少し異なる見方をしています。

当院が考える「むち打ち」と身体の関係

当院のむち打ちに対する考え方は少し独特です。解剖学的なお話になりますが、首、特に後頭部あたりには「神経の受容体」と呼ばれるものが非常に多く分布しています。これらは、圧力、振動、皮膚の伸び縮みなどを感知し、その信号に応じて反射的に身体を反応させる働きをしています。

例えば、太ももに10個の受容体があると仮定すると、後頭部の組織には40〜50個あると言われています。つまり、首は他の身体の部位に比べて4〜5倍も衝撃を受け取りやすい、と考えることができるのです。これが、当院が「首がむち打ちになりやすい理由」だと考えている点です。

もちろん、むち打ちによって首が動かせないほどの損傷がある場合は、骨に異常がなくても、靭帯や筋肉が炎症を起こしている可能性が高いため、安静が非常に重要になります。

しかし、本当に大事なのは、炎症期が終わり、むち打ちの痛みが取れた「後の首の組織の状態」です。

むち打ちによって損傷し、安静や固定を行った後の首は、柔軟性が落ちていたり、首の筋肉が固まったままになっていることが多いのです。

もし首が固まったままだとどうなるでしょうか? 首は、一番最初に頭蓋骨、そして脳と背骨をつなぐ「通路」となっています。

もしこの重要な通路がずっと塞がれていたり、狭まっていたりすると考えたら、全身に影響が出てもおかしくないと思いませんか?

首の骨(頸椎)の一番目は、以下の画像のような形をしています。

(当院の模型) これは首の骨の1番目なんですが、この中を神経や血管、脊髄など身体にとってとても重要な組織が通ります。もちろん背骨のほとんど全てにこの通り道はありますが、その一番最初の部分が動きにくくなったりすることで、首から下の組織、内臓や筋肉、または身体全体のパフォーマンスが低下してしまうことが考えられます。

今回の場合Nさんの問診検査の結果まさしくこのパターンで、高校生時代にむち打ちをしたことによりヘルニア、腰および左足のしびれに繋がっているのではと考えたのです。

では、実際に左足のしびれとヘルニアの施術に移っていきましょう。


左足のしびれとヘルニア施術編と劇的な結果!

上記で左足のしびれとヘルニアの原因はむち打ちではないかと推測しました。そこで、首の骨と筋肉の動きと硬さを取るような施術を行いました。

施術内容

Nさんにはまずうつ伏せになってもらい、後頭部に鍼を6本ほど刺し、10分ほど置鍼(ちしん)しました。

その後、仰向けになってもらい、首の筋肉をほぐすように5分程度手技でアプローチ。さらに、頸椎の一番目(首の骨の最上部)の動きが悪そうだったので、関節を「ちょっと動かす」ような施術を数秒行いました。

施術後の結果

そして、施術後の状態を確認すると、Nさんは「痛みもしびれも取れました!」と驚きの声をあげられました。

100%ではないものの、しびれも痛みも**「10」から「2」くらいまで劇的に軽減**しました。立った状態での後屈(腰を反らす動き)、仰向けになった状態での感覚検査、筋力検査、SLRテストも全て、痛みが格段に下がったのです。

これにはNさんも「すごい!」と、にやにやしながら大変喜んでいらっしゃいました。

この時点で問診と検査を含め、約30分少々が経過していました。少し時間が余ったため、気持ちとして10分程度腰回りもほぐして、この日の施術は終了です。

一度の施術ですべての硬さを取り切ることはできないため、「また近いうちに来てくださいね」とお伝えし、5日後に次回の予約を取り、お帰りになられました。

後日談:しびれと痛みがほぼ気にならない状態へ

5日後にNさんがご来店された際に、痛みと左足のしびれがどうなっているか確認すると、「左足のしびれも腰の痛みも、ほとんど気にならなくなってきた」とのことでした。その日も前回と同じような施術を行い、終了しました。

現在、この記事を書いているのは、Nさんが最初にご来店されてから半年以上が経過しています。嬉しいことに、Nさんの左足のしびれも痛みも、再発していないそうです。

つまり、今回の左足のしびれと、Nさんを長年苦しめてきたヘルニアの原因は、まさに**「むち打ち」にあった**、ということが明らかになったのです。


最後に:西船橋で体の不調に悩むあなたへ

今回は、左足のしびれとヘルニアにお悩みの40代男性、建築業のNさんの症例をご紹介しました。左足のしびれとヘルニアの原因について、そしてむち打ちとの意外な関連性について詳しくお話しさせていただきました。

もし、あなたも西船橋で、

  • 病院でヘルニアと診断されたけれど、なかなか改善しない
  • 足のしびれや腰の痛みを繰り返している
  • 過去にむち打ちの経験がある

といったお悩みを抱えているなら、ぜひこの記事を参考にしていただきたいと思います。