その頭痛、もしかして「肋骨」が原因?船橋市西船の整体院で見つかった20代男性Aさんの意外な真実

初めに


2024年9月8日、秋の気配が感じられる頃、当院に右側頭部の頭痛に悩むAさん(20代男性)がご来店されました。船橋市西船に引っ越してきて約1年。通勤で当院の前を通りかかるたびに「いつか行ってみよう」と思っていたそうです。

なかなかきっかけがつかめずにいたそうですが、肩こりや、以前から気になっていた頭痛が悪化してきたため、「さすがに専門家に見てもらおう」と、今回勇気を出して当院を訪ねてくださいました。

今回の記事では、Aさんの右側頭部頭痛について、当院がどのように原因を探り、施術を行ったのかを詳しくご紹介します。もし、あなたも同じように頭痛に悩んでいるなら、この記事が解決へのヒントになるかもしれません。


右側頭部の頭痛に悩むAさん:デスクワークと長年の苦痛


Aさんは20代男性で、普段はデスクワークが中心。一日中パソコンに向き合うことが多く、座りっぱなしの生活を送っているそうです。

最も辛い症状は、右側頭部の頭痛でした。ひどい時には、右の後頭部から側頭部、そして頭頂部にかけて、頭の右側全体が痛むとのこと。この頭痛は高校生の頃から始まり、当時は月に3〜4回程度でしたが、今では3日に1回という高頻度で頭痛が起こるようになってしまったそうです。

頭痛が出ると痛み止めを飲んでいますが、飲まないと1日中痛みが続くこともあり、仕事にも日常生活にも支障が出ていると、かなりお辛そうでした。

他にも、肩こり眼精疲労、たまに腰痛も気になるそうです。

Aさんのその他の情報

  • 既往歴: 大きな怪我や病気はないが、赤ちゃん時代に「喘息っぽい症状」があったとのこと。
  • 運動習慣: ほとんどなし。
  • 飲酒: 週に1回程度、友人と飲みに行く。
  • ストレス: 5段階中3程度。「仕事をしていると、それなりにストレスが溜まる」と感じている。
  • 視力: 右0.5、左1.0(左右差あり)。
  • 睡眠時間: 平均5〜6時間。

これらの情報が、Aさんの頭痛の謎を解く重要なヒントになります。


体のサインを探る検査:頭痛の原因はどこに?


頭痛は、自律神経の乱れや血行不良、そして頭蓋骨の動きの悪さなど、様々な要因が絡み合って起こることが多い症状です。そのため、当院では痛む場所だけでなく、体全体のバランスや動きを細かく見ていきます。

1.背骨の動きをチェック:自律神経との関連

まず、自律神経と関係が深い**背骨(脊柱)**の検査を行いました。これは、背骨の周りの関節や筋肉が、どれくらい柔らかく動くか、それとも硬くなってしまっているかを大まかに調べる検査です。

Aさんにベッドに座ってもらい、私が肩を軽く固定した状態で、背骨の動きを確認していきます。

結果、首の骨の右のC1(一番上の頸椎)、そして胸の背骨の**左右両方のT1からT4(胸椎)**に硬さが見られました。

2.胸やお腹の硬さをチェック:内臓や自律神経の状態

次に、仰向けになってもらい、胸郭(胸の骨格)の硬さとお腹の圧(張りの程度)を確認しました。

胸の前(胸骨のあたり)や、お腹の各部分(みぞおち、おへその周り、下腹部など)を優しく押していきます。この検査で、胸であれば肺や心臓、お腹であれば胃や腸、肝臓、腎臓などの内臓周辺の組織が硬くなっていないか、圧力が上がりすぎていないかを確認します。組織が硬いということは、その部分の動きが悪くなっていたり、圧力がかかりすぎていたりする可能性があるのです。

Aさんの場合、胸郭は少し硬い程度でしたが、お腹全体がかなり硬くなっており、下腹部以外は押すと強い圧痛がありました。特にみぞおちのあたりには、鋭い痛みが走るほどでした。

3.股関節の可動域をチェック:体の連動性

さらに、軽く股関節の動きも調べてみました。すると、両方の股関節がかなり硬く、股関節の屈曲(膝を胸に近づける動き)が80度程度までしか曲がりませんでした。一般的な股関節の屈曲の正常な可動域は125度と言われているので、Aさんの股関節はかなり動きが制限されていることがわかりました。

4.まさかの発見!胸の「高さ」の左右差

検査を終えようとした時、仰向けで寝ているAさんを眺めていると、ある違和感に気づきました。それは、ベッドに仰向けで寝ているAさんの右胸と左胸の高さに明らかな差があったのです。

私も、ちゃんと見るまでは気づきませんでしたが、よく観察するとAさんの右胸は潰れているような感じで高さが低く、左胸は正常な厚みと高さがありました。Aさんの許可を得て写真を撮らせていただくと、その高低差は明らかでした。

そこで、そのまま仰向けの状態で肋骨の動きを詳しく検査してみると、右胸全体、特に右の肋骨の3番目と4番目の動きが悪いことが判明しました。

この「胸の高さの左右差」という見た目の異変が、今回の頭痛の真犯人に繋がる、決定的な手がかりになったのです。


問診と検査のまとめ:Aさんの頭痛の「推測」


ここまでの問診と検査で分かったことをまとめ、Aさんの右側頭部頭痛の「犯人」を推測していきます。

【Aさんの問診からわかったこと】

  • 20代男性、デスクワークでPCを長時間使用
  • 主な悩みは右側頭部の頭痛(後頭部から側頭部全体)
  • 高校生の頃から発症、現在は3日に1回発生
  • 肩こり、眼精疲労、たまに腰痛も気になる
  • 赤ちゃんの頃に喘息の経験あり
  • 運動習慣なし、睡眠時間5〜6時間、ストレス中程度
  • 視力に左右差(右0.5、左1.0)

【Aさんの検査からわかったこと】

  • 首の骨(右C1)、胸の背骨(左右T1〜T4)に硬さ
  • 胸郭はやや硬いが、お腹全体が非常に硬い。特にみぞおちには鋭い痛みあり
  • 両股関節の屈曲が80度程度と可動域が大きく制限されている
  • 仰向け時に右胸が低く、左胸が高いという明らかな見た目の左右差
  • 右胸全体、特に右の肋骨の3番目と4番目の動きが悪い

推測:頭痛の原因はどこにあったのか?

今回の主な症状は「右側頭部の頭痛」ですが、頭痛は自律神経の乱れや血流の問題が大きい症状です。そのため、痛い部分だけでなく、体全体を見て原因を探ることが重要でした。

  • 自律神経の乱れと内臓の硬さ: T1〜T4の硬さや、お腹全体の硬さは、自律神経の乱れや、体が常に緊張状態にあることを示しています。特にみぞおちのあたりには、**太陽神経叢(たいようしんけいそう)**という、お腹全体の動きをコントロールする重要な自律神経の集まりがあります。ストレスがかかるとこの部分が興奮し、お腹に力が入ることで、内臓の動きが悪くなり、全身の血流が悪くなる可能性があります。 ただ、Aさんは20代と若く、内臓に関する大きな病気の経験もなかったため、お腹の張りだけでこれほど強い頭痛が来るのは考えにくいと思っていました。
  • 胸の高さの左右差と肋骨の動きの悪さ: そこで注目したのが、見た目にも明らかな右胸と左胸の高さの違い、そして右の肋骨3番目と4番目の動きの悪さです。 消去法にはなりますが、これは身体の機能に明らかな異常として確認できた部分でした。この肋骨の動きの悪さが、Aさんの頭痛の最大の原因ではないかと推測しました。

施術の方針

以上のことから、今回の施術では、右側の肋骨全体、特に右の肋骨3番目と4番目の動きを良くすること。そして、自律神経のバランスを整えることを重点的に行えば、良い効果が出ると考えました。


施術と驚きの結果:頭痛が消えた!?


推測に基づいて、いよいよAさんの施術を行いました。

1.自律神経を整えるお腹の施術(5分)

まずは、自律神経のバランスを整えるため、お腹全体を緩める施術を行いました。Aさんに仰向けになってもらい、私がAさんのお腹を呼吸に合わせて上下に優しく押したり引いたりする手技です。

文章にするとシンプルに見えますが、これは呼吸の動きに合わせて横隔膜(呼吸に使う筋肉)と腸を優しく刺激することで、内臓全体の血流を良くし、自律神経の働きを整える優れたテクニックです。

2.肋骨の動きを正常にする施術(5分)

次に、原因と推測した肋骨に対する施術を行いました。当院の肋骨への施術は、バキバキと音を鳴らすようなものではなく、筋肉を通して肋骨に優しく刺激を与え、動きを正常化する安全な方法です。特に、動きが悪かった右の肋骨3番目と4番目を重点的に調整しました。

施術は合計で約10分程度。問診や検査の時間も含めて、この時点で約40分が経過しました。

施術後の驚きの変化!

施術後、Mさんの体の状態を再確認すると、私とAさん、お互いに驚きの結果が待っていました。

  • 胸の高さの左右差はまだ少し残っていましたが、右の肋骨3番目と4番目の動きは、施術前と比べて明らかに正常になっていました。
  • そして、まさかのことに、先ほどまで80度程度しか曲がらなかった両股関節が、125度以上、つまり正常な可動域までしっかり曲がるようになっていたのです!
  • さらに、検査で硬さが見られたT1〜T4の背骨の硬さも取れていました。

Aさんは思わず「え、何が起きたんですか(笑)」と声を漏らしていました。

自分でも変化を実感してもらうため、「立ったり座ったりして、体の状態を確かめてみてください」と伝えると、Aさんは座っただけで「視界が明るくなった」「肩こりがなくなった」「体全体がスッキリしている」と、次々に感想を口にしました。

この日の施術はこれで終了。Aさんには「一番の悩みである頭痛が、日常生活に戻ってからどうなるか、また教えてくださいね」と伝え、次回の予約を取ってお帰りになられました。


嬉しい後日談:1週間、頭痛知らず!


初回の施術から1週間後、Aさんが再びご来店され、経過を教えてくれました。

とりあえずこの1週間、頭痛は出ていません!

3日に1回は激しい頭痛に悩まされていたAさんにとって、1週間も頭痛が出なかったことは、身体的にも精神的にも大きな変化だったようです。まだ油断はできないものの、表情も心なしか明るく、本当に嬉しそうでした。


まとめ:頭痛の原因は意外なところに?


今回は、右側頭部の頭痛に悩む20代男性、Aさんの症例について記事を書かせていただきました。

Aさんの主訴である右側頭部の頭痛の根本的な原因は、珍しいですが右側の肋骨、特に3番目と4番目の動きの悪さにありました。私にとっても、頭痛の直接的な原因が肋骨の「高さの差」にあると特定できたのは初めてのケースでした。

一般的に、肋骨の見た目の高低差や歪みが生じる方は、小さい頃に肺疾患や心疾患などの病気が原因で、肋骨に変形が生じていることが多いです。そういった場合、多くの方がその病気の記憶を持っているのですが、今回のAさんの場合は、赤ちゃん時代に「喘息っぽい症状」があった程度で、他に大きな病気などは経験していないという、非常に珍しいケースでした。

しかし、丁寧な問診と、何気ない「見た目の違い」から発見された機能障害、そしてそれを裏付ける検査によって、真の原因を特定し、そこを施術することで頭痛の改善をすることができました。

もし、あなたも同じように右側頭部の頭痛で悩んでいるなら、もしかするとAさんのように、意外なところに原因が隠されているかもしれません。

ぜひ一度、当院にご相談ください。あなたの痛みの原因を一緒に突き止め、快適な毎日を取り戻すお手伝いをさせていただければ幸いです。