サッカーで痛めたハムストリングスの肉離れ!市川市在住の20代男性が「違和感ゼロ」になった理由

始めに


2024年5月19日、気持ちの良い五月晴れの日に、当院にハムストリングス(太ももの裏の筋肉)の肉離れでお悩みのTさん(20代男性)がご来店されました。Tさんは市川市宮久保にお住まいで、実は当院の店長、山城が以前勤めていた整骨院時代からのお客様です。

小学生の頃からずっとサッカーを続けているTさん。今でも社会人チームで激しくプレイしているため、肉離れや怪我は日常茶飯事だとか。そんな時、いつも信頼して山城を頼ってくださいます。

今回の記事では、Tさんのハムストリングス肉離れがどのように発生し、当院がどのように原因を探り、施術を行ったのかを詳しくご紹介します。もし、あなたもスポーツでの怪我や肉離れでお悩みなら、この記事が解決へのヒントになるかもしれません。


デスクワークと激しいサッカー:Tさんのハムストリングス肉離れ


Tさんは20代後半の男性で、普段はデスクワークが中心。テレワークと出社を組み合わせて、長時間パソコンを使うことが多いそうです。

サッカーは小学生の頃から続けており、今では社会人チームで月に1回は試合に出るほど。チームメイトも皆、かなり激しく動くため、体力的に大変だと話していました。その分、怪我も多く、これまでに捻挫や股関節、手首の痛みなど、様々な怪我を経験してきたそうです。

今回の肉離れの状況

今回の痛みは、左の**ハムストリングス(太ももの後ろの筋肉)**に発生しました。Tさん曰く、肉離れの中では比較的軽い方だと感じているそうですが、立っても座ってもずっと違和感があり、急に「ズキッ」と痛むことがあるため、気持ち的にも辛いとのことでした。

  • 痛めた時期ときっかけ: ご来店される3日前。サッカーの試合中に痛めたようですが、その時は「痛めた」というはっきりとした認識はなかったそうです。試合が終わってしばらくすると、だんだんと痛みが強くなってきたとのこと。ご来店当日には少し楽にはなっていましたが、痛みが長引いている状態でした。
  • 痛む動き: 特にこれといった痛む動作はなく、しいて言えば、ハムストリングスを触ると押した時に痛み(圧痛)がある程度でした。内出血も見られませんでした。

問診でわかったこと

  • 20代後半、デスクワーク中心でパソコンをよく使う。
  • 小学生からサッカーをしており、怪我が多い。現在は社会人サッカーをしている。
  • 痛めたきっかけはサッカー中だが、明確な瞬間は不明。
  • 痛みは3日経ち少しは軽減したが、まだ痛みが続く。
  • 特定の動作で痛みは出ないが、触ると痛む(圧痛)。
  • 内出血なし。

これらの情報から、ハムストリングスの肉離れの中でも、比較的軽度な状態である可能性が高いと推測されました。


肉離れの「軽重」を見極める検査:痛みの原因はどこか?


問診で得られた情報を元に、さらに詳しい検査を進めます。肉離れと一口に言っても、その重症度は様々。適切な施術を行うためには、痛みの原因と状態を正確に見極めることが重要です。

1.動作時の痛みの確認

  • 立った状態での確認: 屈伸や前屈・後屈といった動きをしてもらいましたが、痛みが強くなることはありませんでした。
  • うつ伏せでの確認: うつ伏せになってもらい、膝を最大限まで曲げても、痛みが強くなることはありませんでした。しかし、痛む部分を触って押してみると、やはり強い圧痛が見られました。
  • 仰向けでの確認: 仰向けになってもらい、膝をまっすぐ伸ばした状態で、私がTさんの足を他動的に持ち上げる検査を行いました(これはSLRテストと同じような方法です)。この検査でも、痛みが強くなることはありませんでした。仰向けで膝を最大限まで曲げても、同様に痛みの悪化は見られませんでした。

検査でわかったこと

  • 特定の動作による痛みの悪化は見られない。
  • 左ハムストリングスの痛む部分を触ると、はっきりと圧痛がある。
  • 神経的な異常(しびれなど)は見られない。

これらの問診と検査の結果から、Tさんのハムストリングスの肉離れは、比較的軽度な状態であることが確認できました。


「肉離れ」の正体とは?一般的な考えと当院のアプローチ


Tさんが今回経験した「肉離れ」。一般的にはどのようなものなのでしょうか?そして、当院はどのように考えて施術を行うのかを見ていきましょう。

一般的な「肉離れ」の考え方

肉離れは一般的に「筋肉の断裂」と言われています。スポーツをしている時や、体が硬い状態で急に動いた時などに、筋肉が限界以上に引き伸ばされてしまい、その刺激に耐えきれずに筋繊維が切れてしまう、という状態です。

  • 多い部位:
    • 10代〜20代のスポーツ選手に多いのは、Tさんのように**ハムストリングス(太ももの裏)大腿四頭筋(太ももの前)**の肉離れ。
    • 30代以降では、性別問わず**腓腹筋(ふくらはぎの筋肉)**の肉離れが多いと言われています。
  • 症状:
    • 痛めた筋肉を動かす時に痛みが強くなる。
    • 痛めた場所を触ると痛み(圧痛)がある。
    • 重症度が高い場合は、内出血が見られたり、明らかにその関節が動かせなくなったりすることもあります。その場合は、筋肉が完全に断裂している可能性も考えられます。

もし肉離れになったら?

「もしかして肉離れかも!?」と思ったら、まず以下のことを確認してください。

  1. 痛みの程度: どのくらいの痛みか?
  2. 関節が動くか: 痛めた部分の関節が、どれくらい動かせるか?

もし関節が全く動かせないほどの痛みがあるなら、筋肉が完全に断裂している可能性が高いので、すぐに医療機関を受診してください。

関節は動くけれど痛みがある、という場合は、痛みの程度によって対処法が変わります。

  • 痛みが軽い場合: 温めたり、辛くない範囲でストレッチや軽く揉んだりしても大丈夫です。むしろ、軽度の肉離れであれば、湿布や氷などで冷やさない方が回復が早いとされています。
  • 内出血や痛みがひどい場合: 冷やす、患部を高い位置に挙げるなどの応急処置も有効ですが、骨折などの可能性も考えられるため、まずは医療機関を受診することをおすすめします。

では、今回のTさんのようなハムストリングスの肉離れに対して、当院はどのように施術を行うのでしょうか?当院では、「マイオセラピー」という治療の考え方に基づいて施術を行います。


肉離れの治療に「マイオセラピー」:痛みのメカニズムを解き明かす


「マイオセラピー」とは、「筋肉の治療」という意味で、筋肉の状態を中心に捉えて痛みを改善していく考え方です。

一般的なイメージでは、肉離れというと「筋肉がブチッと切れて、それが痛い」という風に考えるかもしれません(下図のようなイメージ)。


確かに、肉離れでは実際に筋肉の組織が傷ついています。しかし、マイオセラピーでは、「筋肉が傷ついていること」と「痛みを感じていること」は、必ずしも同じではないと考えます。

どういうことかというと、筋肉が痛みを感じる状態には、いくつかの種類があると言われています。

  • 筋軟化(きんなんか): 筋肉が正常以上に柔らかくなっている状態
  • 筋硬化(きんこうか): 筋肉が全体的に硬くなっている状態
  • 筋スパズム(きんスパズム): 筋肉が異常に緊張している状態(今回のTさんのケースに該当)
  • 筋浮腫(きんふしゅ): 筋肉がむくんでいる状態
  • 筋ゲル(きんゲル): 筋肉内の物質がゲル状に固まっている状態
  • 筋芯(きんしん): 筋肉の深い部分にできた硬いしこりのようなもの

これらの筋肉の状態によって、痛みの感じ方や最適な治療法が変わってきます。

今回のTさんのハムストリングスの肉離れは、マイオセラピーの考え方では「筋スパズム」の状態だと考えました。スパズムとは「緊張」という意味。つまり、痛めた筋肉の周りに過度な緊張(スパズム)が起こり、それが痛みを発しているという状態です。

この筋スパズムによる痛みを取り除くためには、筋肉の過緊張を解消する施術が効果的です。


ハムストリングスの肉離れへの施術:鍼治療で過緊張を解放!


マイオセラピーの考え方に基づき、Tさんのハムストリングスの肉離れが「筋スパズム」の状態であると判断しました。筋スパズムによる痛みを解消するには、その過緊張を物理的に緩めることが重要です。筋肉を揉みほぐす方法もあれば、鍼治療も有効です。筋肉の状態や場所によって、最適な方法を選択します。

今回のTさんのハムストリングスの肉離れには、鍼治療を選択しました。痛みの原因となっているハムストリングスの過緊張している部分に、直接鍼を打っていく方法です。

圧痛がある場所を確認し、そのポイントに3本ほど鍼を打ち、5分ほどそのまま置鍼(ちしん)しました。

鍼を抜いた後、すぐにハムストリングスの痛みの状態を確認すると、驚くべき結果が出ました。

痛みと違和感が、ほとんどゼロに近いレベルまで軽減されたのです!

特定の動作での痛みは元々なかったため、動作による痛みの確認はできませんでしたが、Tさんご自身も「足の違和感が全然違う!」と、その効果をはっきりと実感してくださいました。

つまり、今回のTさんのハムストリングスの肉離れの痛みは、マイオセラピーでいう「筋スパズム」が原因であり、そのスパズムを鍼治療によって解消できたことで、痛みが取れたというわけです。

これで施術を終えても良かったのですが、まだ時間があったため、Tさんの体の全体的なバランスを整えるために、股関節や自律神経の調整も行い、この日の施術は終了しました。

Tさんからは「またメンテナンスに来ます」とのお言葉をいただき、市川市宮久保のご自宅へお帰りになられました。


肉離れ・捻挫に対する整体院ゆいまーるのアプローチ:早期回復の鍵


今回のTさんのケースは、比較的軽い肉離れだったため、施術時間も短く、ハムストリングスの痛みもすぐに改善しました。

もちろん、肉離れの程度にもよりますが、今回のようにすぐに痛みが取れることもあれば、痛みが強い場合でも、痛みの軽減や早期の改善を促すことは可能です。

捻挫(ねんざ)も同様です。筋肉や関節、その周りの組織の状態を正確に見極め、その状態に合った的確な施術を行うことで、その場で歩けるようになったり、回復までの期間を短縮したりすることが期待できます。

肉離れにしても、捻挫にしても、大切なのは「的確な場所に、的確な施術を行えるか」だと当院では考えています。

もしこの記事を読んで、「今すぐ肉離れを治したい」「できるだけ早く改善したい」と感じた方がいらっしゃいましたら、私たちがお力になれるかもしれません。