【専門家監修】産後矯正とは?骨盤の開きや不調の本当の原因と対処法|船橋市西船橋・整体院ゆいまーる
始めに
こんにちは、船橋市西船橋にある整体院ゆいまーるの山城です。
出産後の体調不良や骨盤のゆるみ・開きに不安を抱える女性の多くが一度は耳にしたことがある「産後矯正」。
「産後は骨盤が開く」「放置すると腰痛や不調の原因になる」といった情報を目にしたり、整体や骨盤ベルトの広告で不安を感じた経験はありませんか?
今回の記事では、整体院ゆいまーるが考える「産後矯正」の本質を、専門的な視点から丁寧に解説いたします。
「産後の骨盤って本当に歪むの?」「矯正は必要?」「何をすれば元の体に戻れるの?」
そんな疑問を持つ方にこそ、ぜひ読んでいただきたい内容です。
【目次】
- 産後矯正を始める前に知っておきたい骨盤の構造
- 骨盤は本当に歪むのか?整体院の現場から見る現実
- なぜ「産後矯正」が必要と言われるようになったのか?
- 骨盤の歪みとは?本当に矯正が必要なケース
- 産後に体調不良が起きやすい理由
- 産後ケアに必要な3つのポイント
- 整体での具体的なアプローチ
- 船橋市西船橋・整体院ゆいまーるからのメッセージ
1. 産後矯正を始める前に知っておきたい骨盤の構造
産後矯正を語る前に、まず骨盤の構造を理解することが大切です。
骨盤は、左右の腸骨・恥骨・坐骨が組み合わさってできた「寛骨(かんこつ)」に、中央の仙骨・尾骨が加わることで構成されています。
この骨盤の構造の中でも、産後の体に特に関係するのが「恥骨結合」と「仙腸関節」です。
◆ 恥骨結合とは?
妊娠末期~出産時にかけて分泌される「リラキシン」というホルモンの働きによって、この恥骨結合が一時的に緩みます。これは、出産時に赤ちゃんが産道を通りやすくするための自然な仕組みです。
◆ 仙腸関節とは?
腸骨と仙骨の間にある関節で、上半身と下半身の連動を支える重要なポイント。ここも妊娠・出産の影響を受けることがあります。
2. 骨盤は本当に歪むのか?整体院の現場から見る現実
結論から申し上げると、産後に骨盤が「物理的に大きく歪む」人は全体の1〜2割程度と考えています。
つまり、大多数の方は「骨盤が歪んでいるように見える」「開いているように感じる」だけであり、実際には日常生活やホルモン変化による不安定感が原因であることが多いのです。
◆ 他院で「歪んでいる」と言われた方へ
当院にいらっしゃる方でも、「他の整体で歪んでるって言われた」「矯正が必要って言われた」と不安を感じている方が多くいらっしゃいます。
確かに、産後は体が不安定で姿勢も崩れがちです。ただし、それがすべて「骨盤の歪み」からくるとは限らないのです。
3. なぜ「産後矯正」が必要と言われるようになったのか?
「産後矯正」という言葉、実は医学用語ではありません。
この言葉が一般的になった背景には、以下の2つの要因があると考えています。
1. 出産による一時的な骨盤の緩み
妊娠・出産時にリラキシンなどのホルモンによって骨盤が一時的に開きます。
その開きを「矯正しないと戻らない」といった表現が広まったことで、多くの方が不安を抱くようになりました。
2. ビジネス戦略としての「産後矯正」
産後の不安や体調不良に悩む女性は、心身ともにデリケートな状態です。
その不安に訴えるような広告や情報発信が増え、「産後矯正」という言葉が独り歩きしているのが現状です。
4. 骨盤の歪みとは?本当に矯正が必要なケース
骨盤の歪みとは、仙腸関節や恥骨結合が通常の可動域を超えて不安定になっている状態を指します。
◆ 本当に歪みがあるケースとは?
- 出産後数ヶ月経っても左右の足の長さに違和感がある
- 寝返り・起き上がり時に恥骨や股関節に強い痛みがある
- 施術によって関節の可動域が明らかに変化する
このようなケースでは、骨盤の関節がズレている可能性が高いため、専門的な検査と矯正が必要です。
5. 産後に体調不良が起きやすい理由
産後は骨盤だけでなく、ホルモンバランスの大きな変化が全身に影響します。
妊娠中に大量に分泌されていた女性ホルモン(エストロゲン・プロゲステロンなど)は、出産とともに急激に低下します。
このホルモンの落差は、気分の浮き沈みや疲労感、頭痛、肩こりなどさまざまな不調を引き起こします。
◆ 産後に見られる主な不調
- 倦怠感・疲れやすさ
- 腰痛・股関節痛
- 手首の痛み(腱鞘炎)
- うつ症状・気分の落ち込み
- めまい・頭痛
これらの症状が、「骨盤の歪み=原因」と単純に決めつけられてしまうことも多いですが、実際はもっと複雑な背景があるのです。
6. 産後ケアに必要な3つのポイント
産後の体を整えるには、以下の3つの視点がとても重要です。
1. 骨盤は本当に歪んでいるのかを確認する
安易に「骨盤が歪んでいる」と決めつけるのではなく、恥骨結合・仙腸関節・姿勢全体を確認し、状態を見極める必要があります。
2. 骨盤底筋・腹横筋が働いているか
出産によって弱くなりがちな「骨盤底筋」「腹横筋(インナーマッスル)」が正しく働いているかを評価し、必要であれば再教育(トレーニング)が必要です。
3. 帝王切開など手術歴があるか
帝王切開や出産時のトラブルがあった場合は、その影響で組織の癒着や自律神経のバランスが崩れていることもあります。
7. 整体での具体的なアプローチ
当院では産後の不調に対して、症状に応じた丁寧な評価と施術を行っています。以下は一部の例です。
◆ 腰痛がある場合
- 骨盤関節の可動評価・矯正
- 腹横筋・骨盤底筋の機能評価とトレーニング
- 姿勢改善のためのセルフケア指導
◆ 倦怠感・めまいがある場合
- 自律神経の調整(頭蓋・内臓アプローチ)
- 生活習慣のアドバイス(睡眠・運動・食事)
- 必要に応じて子宮・卵巣周辺の筋膜リリースや手術部位のケア
8. 船橋市西船橋・整体院ゆいまーるからのメッセージ
現代は、SNSや広告の情報があふれる時代です。その中には不安を煽るような情報や、根拠の曖昧な表現も多く存在します。
船橋市西船橋の整体院ゆいまーるでは、医学的根拠に基づいた評価と丁寧な問診・施術を大切にし、お一人おひとりの産後の状態に合わせたケアをご提案しています。
「骨盤が歪んでいると言われたけど不安」「なんとなく調子が戻らない」
そんな時は、ぜひ一度ご相談ください。