【施術事例】「歩くと腰が痛い」腰椎すべり症が改善!船橋市海神在住70代女性Mさん

始めに

こんにちは!整体院ゆいまーるの山城です。

「腰椎すべり症と診断されたけど、痛みがなかなか良くならない…」「年齢のせいだと諦めているけど、もう少し楽になりたい…」「歩くのが辛くて、好きな趣味も楽しめない…」

もしあなたがそんな腰痛や股関節の痛みで悩んでいるなら、今回の記事はきっと参考になるはずです。特に、船橋市海神にお住まいのあなたにとって、共感できる内容かもしれません。

2023年6月24日、腰椎すべり症でお悩みの70代女性Mさんが当院にご来店されました。ご来店の経緯は、オープン当初に配っていた当院のチラシを見て、「少しでも腰痛やすべり症が良くなればいいな」と思ってくださったそうです。これまでに他の整骨院などにも通っていたそうですが、「揉んでもらって少しの間は良いけど、すぐ戻る」という経験をされており、「もう年だけど、痛みが緩和できたらいいな」と考えていらっしゃいました。

今回は、腰椎すべり症と診断されたMさんの腰痛と股関節の痛みがどのように改善へと向かったのかを、以下の流れで詳しくご紹介していきます。

  • Mさんの腰椎すべり症と腰痛の問診
  • 腰痛と腰の検査:Mさんの身体の状態を把握
  • 「腰椎すべり症」とは何か、Mさんの場合
  • 痛みの本当の原因を探る
  • 実際の施術と驚きの結果
  • 今回のまとめ

「歩けないほどの腰と股関節の痛み」:Mさんの腰椎すべり症と腰痛の問診

それでは、Mさんと彼女の腰痛について詳しく見ていきましょう。

  • 性別・年齢: 70代女性
  • 居住地: 船橋市海神
  • 職業: 無職

主な症状は、診断されている腰椎すべり症ではなく、腰痛と股関節の痛みでした。しかし、今回の痛みの根本的な原因が腰椎すべり症にあると考え、記事の題名を「腰椎すべり症」とさせていただきました。

Mさんの主訴は、歩いていると腰と左の股関節が痛くて歩けない、歩きにくいとのことでした。 現在仕事はしていませんが、趣味で庭いじりや楽器の演奏などもされているそうです。庭いじりをする際に前かがみになると特に腰が痛く、楽器では椅子に座って演奏するそうですが、数時間座りっぱなしだと段々と痛くなってくるとのことでした。それに加えて、普段の移動や外出時にも歩行中に腰が痛むのと、左の股関節が痛むという症状がありました。

その他の生活習慣や身体の状態については、以下のことが分かりました。

  • 運動習慣: しない。
  • 喫煙: なし。
  • アルコール: あまり飲まない。
  • ストレス: そんなに多くない。
  • 消化器系: 油濃いものを食べると胃もたれする。下痢や便秘などもたまにある。

次に、既往歴ですが、Mさんは少し多いのでまとめて書いていきます。

  • 10年前に腰痛がありすべり症と診断(痛み止め処方、経過観察)
  • 8年前に骨粗鬆症と診断(投薬治療、経過観察)
  • 7年前に両方の膝が変形性膝関節症と診断(痛み止め、ヒアルロン酸注入、経過観察)
  • 5年前に変形性股関節症と診断(痛み止め、経過観察)

昔から腰痛はずっとあり、特に何かをしたわけではないが、腰痛がひどくなってしまい病院に行ったところ腰椎すべり症と診断されたそうです。その後、色々な痛みが出るたびに病院に行ったそうですが、骨の変形が認められ、痛み止めやヒアルロン酸などの注射を行い「経過観察」と言われたそうです。

しかし、年齢とMさんの気持ち的に手術をあまりしたくないとのことでした。また、レントゲンなどの画像検査をしても、すべり症自体は手術するほどでもないと言われたそうです。

ここまでで分かったことをまとめると、以下のようになります。

  • 70代女性、無職、船橋市海神在住。
  • 趣味は庭いじり(前かがみで腰痛)と楽器演奏(座りっぱなしで腰痛)。
  • 歩行中に腰と左股関節が痛い。
  • 運動習慣なし、喫煙なし、飲酒少なめ。
  • ストレスは少なめ。
  • 油っぽいもので胃もたれ、たまに下痢や便秘。
  • 既往歴として、腰椎すべり症、骨粗鬆症、変形性膝関節症、変形性股関節症の診断歴あり。
  • 手術は避けたい。

次に、これらの情報からどのような検査が必要なのか、実際の検査へと進んでいきます。


可動域と筋力から見えてくる課題:腰痛と腰の検査

腰椎すべり症自体は、徒手検査でも一応確認できることはありますが、医療機関でのレントゲンやMRIなどの画像検査が最も確実とされています。Mさんご自身もすでに病院で診断を受けており、L3(第3腰椎)が滑っていることも分かっているため、今回はすべり症の検査というよりも、すべり症によってMさんの筋力や可動域がどうなっているのかを見ていきます。

1. 可動域の検査

まずは可動域の検査として、股関節と膝の可動域の確認を行いました。 右の股関節は少し屈曲制限があるものの、あまり問題はなさそうでした。しかし、左の股関節は明らかな屈曲制限と、股関節を屈曲した際に疼痛が出ることを確認しました。 膝の可動域は、少し右がマシなのかなという程度ではありましたが、両膝とも通常時から軽度屈曲しており、膝を伸ばそうとしても伸びきらない感じがありました。

2. 筋力の検査

次に筋力の検査です。 滑っている箇所がL3であることを考慮し、L3あたりの神経の障害や筋力低下があるかもしれないと思い検査を行いました。腰の神経は腰神経叢という大きな神経の束となっており、細かく見るのは難しいのですが、L3の神経は腸骨筋、腸腰筋、大腿四頭筋に関係があるため、腸腰筋と大腿四頭筋の筋力検査を行ったところ、 筋力の最大値を5とした場合、腸腰筋が右2、左1大腿四頭筋は右3、左1という結果になりました。

3. 痛みを誘発する動作の確認

あと検査というより確認として、どのような動きで痛いのかを改めて確認しました。 立った状態で大体腰を30度程度曲げるともう腰が痛い、反らすのは結構反らせるし痛みもそこまでは強くないということが分かりました。そのまま立った状態で上半身を右に捻るのは大丈夫ですが、左に捻ると痛みが誘発されることが分かりました。

ここまでで分かったことをまとめると以下のようになります。

  • 立った状態で前屈を30度程度行うと腰が痛い。反らすのは比較的平気。
  • 立った状態で上半身を左に捻ると腰が痛い。
  • 股関節の可動域は両方とも屈曲しにくいが、特に左の股関節に可動域制限と疼痛あり。
  • 両膝はともに伸びきらない。
  • 腸腰筋の筋力は右が2、左が1、大腿四頭筋は右が3、左が1(最大筋力は5)。

次に、腰椎すべり症とは何なのかについて解説していきます。


「変性すべり症」と体重増加の関連性:腰椎すべり症とは何か、痛みの原因を探る

腰椎すべり症とは、腰椎という背骨の骨が滑っている状態を指します。 下のイラストを見てください。

(ここに脊柱(背骨)のイラストを挿入します:椎骨が積み重なっている様子)

この図は脊柱(背骨)のイラストですが、脊柱というものは図のように椎骨と呼ばれる骨が1つ1つ重なって構成されています。通常であれば、この椎骨という骨は突起やくぼみ、強力な靭帯や筋肉によってズレないように固定されていますが、今回のすべり症とは、この腰椎部分で1つの椎骨が前方に滑ってしまっている状態のことを言います。

すべり症自体にも2つの種類があるとされており、それは腰椎分離すべり症と、腰椎変性すべり症です。細かなことはたくさんありますが、大まかに言うと、骨が分離(骨折)して骨が滑っているのか、加齢などによって腰椎自体、もしくは椎間板に変性が生じ椎骨が滑っているのか、ということです。

すべり症で多いのがこの変性すべり症で、今回のMさんも70代になるので、おそらく変性のすべり症だろうと推測できます。変性すべり症のイメージとしてはこんな感じですね(簡易的なイラストになりますが)。

(ここに腰椎の椎骨が前方に移動しているイメージイラストを挿入します:変性すべり症の概念図)

椎骨自体が前方に移動していることがお分かりいただけると思います。これが大幅に前方に移動していると手術をしないといけないということになりますが、軽度のズレであれば痛み止めや安静、コルセットなどを装着し経過観察とされることが多いと言われています。

他にも腰椎すべり症などについて細かい検査や分類などはありますが、今回はMさんに関係のありそうな変性腰椎すべり症だけ紹介しておきます。

Mさんの痛みの原因:考察

ここから少しだけ複雑なお話になるのですが、腰椎が滑っていることと痛みが出ていることは必ずしもイコールではありません。では、腰椎すべり症のMさんはなぜ腰に痛みを感じているのでしょうか。

まずはすべり症と診断を受けているので、腰椎が前方に変位していることは確定です。 腰椎が前方に移動すると何が起こるのかというと、前屈をすると滑っている椎骨の前方に圧がかかりやすくなるため可動域制限がかかります。逆に、腰椎が前方に滑っていると、後方に圧がかかる部分(椎骨自体、もしくは椎骨の後方部分)がないため、後屈がしやすくなります。これはMさんの状態と合致しますね

次に筋力をチェックしました。筋力は両方とも弱っており、特に左側の筋力が落ちており、股関節の可動域制限や疼痛もありました。筋力が落ちているということは、その筋肉にうまく神経の電気信号が伝わっていないということです。

しかし、お医者さんからは手術まではしなくても大丈夫と言われている程度の滑り具合ということは、

腰椎は滑っており、神経も圧迫されてはいるかもしれないが、すべり症だけが直接的な原因ではない

ということが考えられます。これで明らかにお医者さんから手術が必要ですと言われているのであれば、おそらく骨が直接神経を圧迫、潰してしまっているんだろうなと考えますが、そこまでではないということは、骨自体は神経を圧迫まではしていないということが考えられます。

では原因は何かと考え、お話も伺っていくと、実は痛みを感じる前、約15年ぐらい前から体重が20kg近く増えたそうです。そこらへんから腰が痛くなり始め、膝も変形し、病院に行くと色々な病名がついてしまったということらしいです。失礼かもしれませんが、Mさんご自身の見た目は少し丸い感じなんです…。そして運動はしていない…ということを書くと「結局それか」と思われるかもしれませんが、**15年前からの体重増加と運動不足(筋力不足)**が原因ではないかと推測いたしました。

細かいお話は色々あります。骨盤のズレはどうか、上半身の捻れや重心はどうかなど…。 しかし、大元のお話とすべり症についてまとめていくと、

15年間からの体重増加のせいで腰や膝に負担がかかりやすくなり、変性腰椎すべり症、変形性膝関節症などが発症してしまった。そして、すべり症のせいで腰の神経に圧迫自体はかかりやすくなってはいるが、すべり症が直接の原因ではなく、体重増加による上半身の圧によって神経症状が出やすくなっているのが原因だと考えました。


全身調整と効果的な運動指導で根本改善:実際の施術と驚きの結果

腰椎すべり症の施術、結果編です。

上記でMさんの腰椎すべり症の痛みの原因は、15年間からの体重増加と運動不足だと書きました。そのため、主な施術の方向性としては腰回りを鍛えたり、痩せることを目的としていけば改善は見られると思いましたが、これまでの痛みや関節の変形があるため、まずは硬いところや変形している箇所に鍼灸施術を行い、組織の硬さの改善を行いました。

行った場所は肩関節周囲と膝関節の周囲です。時間にして約15分程度。 この結果としては、膝が伸ばしやすくなり、肩回りの凝り感もスッキリしたとのことでした。

次に行ったことはトレーニングです。これが主ですね。 行ったトレーニングは以下の通りです。

  • ドローイング
  • プランク
  • サイドプランク
  • タオルでラットプルダウン風

基本的に体幹を鍛えていくようなトレーニングですね。方法をそれぞれ紹介します。

  • ドローイング:7秒息を吸って14秒かけて息を吐く(吐く時にお腹に力を入れる)。これを10セット。
  • プランク:うつ伏せの状態から両肘を地面について、体幹を肘とつま先のみで支える体幹トレーニング。30秒を3セット。
  • サイドプランク:プランクの横向きバージョン。30秒を3セット。
  • タオルでラットプルダウン風:座った状態で腕を上げ、タオルを両手に持ち、そのままタオルを軽く引っ張りながら肘を垂直に下ろしていくトレーニング。これを10回3セット。

注意事項として、Mさんはすでに腰痛や骨粗鬆症などがあるので、無理をしないこと。痛みが出たらすぐ申告してほしい旨を説明しトレーニングをしたところ、かなり疲れた様子でしたが、全て行うことができました。全力で頑張っていただきました。

その結果…あんなに痛かった腰痛と、股関節の痛みがなくなっていました!

これには船橋市海神にお住まいのMさんもびっくり。「痛くないわ!!」と大きな声で言っていただきました。

「良かったです」とお伝えし、Mさんの腰痛の原因は腰椎すべり症が原因ではなく、運動不足と筋力不足が原因ですと伝え(体重増加のことは伏せました)、「適切な運動をすることで腰痛自体改善することができます」と伝えると、明るい表情で次回の予約を取ってお帰りになられました。

この記事を書いているのは2024年7月7日で、初めての来店から約1年ほど経過していますが、回数を重ねるごとに痛みは良くなっているみたいで、最初より1年かけて8kgほどの減量にも成功いたしました。時々サボったり、運動しない時もあるということでしたが…。


「諦めない」気持ちが改善への第一歩:今回のまとめ

今回のまとめとして、既往歴に腰椎すべり症があり、それによる腰痛で最初はいらっしゃいましたが、痛みの本当の原因はすべり症だけではありませんでした。もちろん、すべり症のせいで痛みが出やすかったり、神経的な症状は出やすくなっているということはあり得ますが、本当の原因を見極めることで改善することができました

今回は体重増加と筋力不足が一番の原因でしたが、他に考えられる要因もたくさんあります。大切なのは、原因を見極めることと、正しい施術ができるかどうかだと思います。

もしこの記事を読んでいるあなたが、腰痛や腰椎すべり症で悩んでいるのであれば、当院がお力になれるかもしれません。年齢のせいや診断名だけで諦めずに、ぜひ一度ご相談ください。