「キックボクシングと立ち仕事で膝が悲鳴?」船橋市印西の40代男性を悩ませた左膝の痛みの正体
初めに

こんにちは!整体院ゆいまーるです。
「趣味のキックボクシングを続けたいのに、膝が痛くて思うように動けない…」「立ち仕事で常に膝に負担がかかっている気がする…」
もしあなたがそんな膝の痛みに悩んでいるなら、今回の記事はきっとあなたのヒントになるでしょう。特に、体を動かすことが好きで、日々の仕事で膝を酷使しがちな船橋市印西にお住まいのあなたにとって、共感できる内容かもしれません。
2024年1月20日、当院に左膝の痛みでお悩みのHさん(40代男性)がご来店されました。Hさんはご自宅と職場への通勤時に何度か当院の前を通ることがあり、ずっと気になっていたそうです。そんな中、左膝の痛みが強くなってしまい、「さすがに整体とか行った方がいいかな」と思い、今回ご来店に至ったとのことでした。
今回は、Hさんの左膝の痛みが、どのようにして改善へと向かったのかを詳しくご紹介します。
「いつからか痛む膝…」Hさんの膝の痛みと経緯:問診編
まずはHさんについて詳しく伺いました。
Hさんは40代の男性で、基本的には立ち仕事をされています。2年ほど前からプライベートでキックボクシングを習うためにジムに通っているそうです。ストレスや生活環境自体に大きな問題はなさそうでしたが、これまでに数回ぎっくり腰を経験しており、その都度近くの整骨院や病院などに通っているとのことでした。
今回のお悩みである左膝の痛みは、キックボクシングを始める以前から時々痛むそうで、Hさんご自身もなぜ膝が痛くなるのかはっきりとした原因が思い当たらないようでした。
痛みを感じる場所は、最初は「膝の内側、骨の出っ張りあたりが痛くなる気がしていた」そうですが、段々と膝全体に痛みが広がってきているとのこと。痛みが誘発される動作は、スクワットを深くする、小走り、早歩きなどでした。しかし、軽度のスクワットや階段の昇降時では痛みは出ない、という特徴がありました。
それでは次に、Hさんの膝の痛みの原因を探るための検査についてです。
膝の痛みの原因はどこに?:検査編
Hさんの膝の痛みの原因を探るべく、様々な検査を行いました。
基本的に全ての患者さんに行っている検査項目は以下の通りです。
- 脊柱周りの組織の粘弾性検査: 背骨の柔軟性や周囲の筋肉の張り具合を確認します。
- 骨盤の関節のずれの検査: 骨盤のバランスや位置のずれを確認します。
- 肋骨の検査: 呼吸器系の状態や胸郭の動きを確認します。
- 腹圧と内臓の検査: お腹の張りや内臓の機能を確認します。
Hさんには上記の検査に加え、膝の痛みに特化した以下の検査も行い、原因を探っていきました。
- 膝の可動域の検査: 膝を曲げ伸ばしした際の可動範囲と痛みを確認します。
- 膝周りの筋肉の硬さ、圧痛の検査: 膝周辺の筋肉の状態を触って確認します。
検査結果から見えてきた膝の痛みの真犯人
検査の具体的な方法は割愛し、結果だけを記載します。
- 脊柱周りの粘弾性検査:
- 全体的に緊張しており、特に両側の腰椎3番目(L3)と4番目(L4)のあたりが硬い状態でした。
- 骨盤の関節のずれの検査:
- 左の恥骨が下方にずれていました。
- 肋骨の検査:
- 右の肋骨の3番目と4番目の動きが悪くなっていました。
- 腹圧と内臓の検査:
- お腹全体に緊張が見られ、特に胃の付近に圧痛がありました。
- 膝の可動域:
- 他動的(私が動かす)に動かした場合は問題ありませんでしたが、自動運動(ご自身で動かす)で最大に曲げた際に膝に痛みがありました。
- 膝周りの筋肉の硬さ、圧痛の検査:
- ふくらはぎの筋肉、特にヒラメ筋と後脛骨筋が硬く、強い圧痛がありました。
このような結果になりました。それでは、この結果から今回の左膝の痛みの原因はどこにあるのかを推測していきます。
「膝じゃなくてふくらはぎ!?」痛みの原因を推測
上記の検査でHさんについて様々なことが分かりましたが、今回の記事では直接膝に関係しそうなポイントに絞って解説していきます。
直接膝に関係がありそうなポイントは、主に以下の2点だと推測できました。
- 膝の痛みが誘発される動作が、小走り、スクワット(深く)、早歩きであること。そして、他動的に膝を曲げても痛みは出ない点。
- 後脛骨筋とヒラメ筋に硬さと強い圧痛があること。
上記の2点を詳しく解説します。
1.「力が入ると痛む」というサイン
他動的に膝を曲げても痛くないのに、ご自身で走ったりスクワットしたりすると痛む、という大きな違いは、膝に力が入っているかどうかです。つまり、力が入る=筋肉が収縮または緊張する、ということになるので、Hさんの膝の痛みは関節などではなく、筋肉に原因があるのではないかと推測できます。
2.「ふくらはぎの筋肉」が鍵だった!
1つ目の理由で原因は筋肉ではないかと推測しましたが、では走ったりする時に使う筋肉はどこなのかというと、**ふくらはぎの筋肉である腓腹筋(ひふくきん)やヒラメ筋(ひらめきん)、そして後脛骨筋(こうけいこつきん)**になります。
そして、実際にこれらの筋肉を触診してみると、硬さと強い圧痛が確認できました。このことから、おそらくHさんの左膝の痛みは、ふくらはぎの筋肉たちが原因であると推測できました。
ふくらはぎの筋肉のイラストも貼っておくので、気になる方は参考にしてください。
(下腿三頭筋と後脛骨筋のイラスト)
下腿三頭筋(腓腹筋とヒラメ筋)の主な作用
- 足関節の底屈(足首を伸ばす)
- 膝関節の屈曲(腓腹筋のみ。膝を曲げる)
- 立位や歩行時の姿勢保持
後脛骨筋の作用
- 足関節の底屈
- 足の内反(足の裏を内側に向ける)
筋肉の構造と作用はこのようになっています。
では、原因が推測できたので、実際の施術へと移っていきます。
鍼を使ったアプローチで劇的改善!:施術と結果
検査と推測で、Hさんの左膝の痛みの原因は下腿三頭筋と後脛骨筋だと特定できたため、今回はこれらの筋肉に**鍼(はり)**を施していきます。
痛みは左膝だけですが、念のため両方のふくらはぎにそれぞれ、
- 腓腹筋に1本
- ヒラメ筋を狙って深めに2本
- 後脛骨筋に1本
鍼を刺し、10分ほど置鍼(ちしん:鍼を刺したままにしておくこと)しました。
この時点で、問診と検査、そして施術を合わせて約40分程度が経過していました。
置鍼後、鍼を抜き、軽く5分ほどふくらはぎの筋肉をほぐしてから、効果の確認を行いました。
結果は…Hさんの左膝の痛みは、「10」から「4」にまで減っていました!
これで、推測通り、膝の痛みの原因はふくらはぎの筋肉であったことが確定しました。
この日の施術はこれで終了です。残りわずかな時間で、普段の生活でできるストレッチ指導を行い、Hさんはお帰りになられました。
翌日届いた嬉しいメッセージ!
次の日、Hさんから嬉しいメッセージが届きました。
「痛みが昨日より少ないです!!ありがとうございます!また来週きます!!」
というメッセージでした。
このような嬉しい報告をいただけると、私たちも本当に励みになります。
それでは、今回のまとめです。
最後に:船橋市印西で膝の痛みにお悩みのあなたへ
今回の記事は、左膝の痛みでお悩みの40代男性、立ち仕事のHさん(船橋市印西在住)の症例について書かせていただきました。
Hさんの膝の痛みは、問診と検査の結果、ふくらはぎの筋肉(下腿三頭筋と後脛骨筋)が原因と推測できました。そして、初回で痛みが「10」から「4」にまで改善することができました。
Hさんには、「あと1〜2回、ふくらはぎの施術を行えば、膝の痛みはさらに取れるでしょう」という見通しと、「他にも検査で分かった悪いところを調整することで、痛みの再発予防や身体のパフォーマンス向上にも繋がりますよ」とお伝えしたところ、大変喜んで回数券をご購入いただけました。
本当にありがたいことです。
もしあなたが、膝の痛みでお悩みでしたら、今回のHさんのように、意外なところに原因が隠れているかもしれません。ぜひ一度、ご相談ください。あなたの力になれたら幸いです。